医療インバウンド実績
2025-08-29 15:06:01

2024年度の医療インバウンド受入実績、海外渡航者の増加が顕著

日本の医療インバウンドの現状



一般社団法人Medical Excellence JAPAN(MEJ)が、2024年度における海外からの渡航受診者受入実績をまとめました。これは、MEJが認証したJapan International Hospitals(JIH)や認証医療渡航支援企業(AMTAC)、医療渡航フォーラム(MTF)に加盟する企業を対象にしたデータに基づいています。最近のデータからは、特に中国やベトナムからの需要が顕著に増加していることがわかります。

渡航受診者の概要



JIHの受入実績によれば、39の病院からの回答を集計した結果、渡航受診者数は2099人となりました。前年比では163人減少していますが、依然として中国国籍の受診者が全体の70%を占めている状況です。これに続いてベトナム、米国、モンゴルからの受診者も見られます。多くの受診者は外来や入院による治療を目的としており、特に消化器内科、消化器外科、整形外科、循環器内科が主要な診療科です。

主な疾患としては「新生物(がん)」が最も多く、全体の約30%を占め、循環器系や消化器系の病気も多く見られます。このように、日本の医療サービスに対する信頼が高まる中での海外からの受診者の増加は、医療インバウンドの重要性を示しています。

一方、AMTAC・MTFの受入実績では、54の企業から答えがあり、渡航受診支援数は9552人に達しました。こちらは前年比で約1.8倍の増加があり、圧倒的に中国からの受診者が多く、ベトナム・モンゴルも続いています。

新型コロナウイルスと医療ニーズ



2024年度は新型コロナウイルスからの回復が見られ、外国人患者の受入れにも明るい兆しが見えてきました。日本の医療はその安全性、正確性、清潔さ、丁寧さで国際的にも高い評価を得ていることから、再度「信頼できる医療」を求めるニーズが高まっているとされています。特に、公的な統計として渡航受診者の数が明確に把握されていない日本において、MEJが実施する実績データは貴重な情報源となっています。

需要の増加と今後の展望



今後は、中国との日中医療協力フォーラムを開催し、日本への医療インバウンドの促進に向けた交流を進めています。MEJは、国や自治体、医療機関、企業と連携し、日本の医療を世界に広める「国際医療戦略ハブ」としての役割を果たすことを目指します。

医療インバウンドとは



医療インバウンドとして括られるこの事業は、自国で満たされない医療ニーズに対応するために外国に渡航し治療を受けることを指します。特に高額な医療費、長い待ち時間、高品質な医療サービスが求められるなかで、日本はそのニーズを受け入れる立場にあります。観光の要素も含まれることから、医療と旅行の両方を楽しむ選択肢として求められているのです。

日本の医療制度の国際的な信頼感の高まりと共に、今後も医療インバウンドの需要は増加することが予想されます。


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