リバースエンジニアリングの現実と課題に迫る!
株式会社ROUTE06が実施した「リバースエンジニアリングの実態調査」の結果が発表され、多くの企業が直面している現実が浮き彫りになりました。調査対象は、基幹システムの企画・刷新に関わる管理職およびSIer・ITベンダーの担当者であり、327名からの回答を得ています。
リバースエンジニアリングは進行中だが課題も多い
調査結果によると、リバースエンジニアリングに取り組んでいる企業は全体の73.8%に達しています。しかし、その一方で約4社に1社が必要性を認識しつつも未着手という現状があります。この背景には、工数やコストが見えないという不安が大きく影響しています。具体的には、リバースエンジニアリングに手をつけられない理由として「工数・コストが見えない」と答えた人が52.8%に上り、見積もり不透明が最大の障害となっていることが分かりました。
クラウド移行時に顕在化する課題
企業がリバースエンジニアリングを依頼するタイミングは「クラウド移行検討時」が最も多く、次いで「担当者の退職・異動時」や「刷新・再構築の検討開始時」が続きます。これは、一連のシステム転換や人材変更の際に課題が顕在化するという傾向を示しています。特に、依頼時点では社内に知見が残っていないケースが多く、外部ベンダーに依存している状態が多く見受けられます。
基盤情報の再整備の必要性
顧客企業がリバースエンジニアリングに期待しているのは、「設計書の再生成」に加え、システム構造可視化や改修・障害判断における影響範囲の把握です。設計書の不足が案件の難航原因として挙げられ、特に63.6%の回答者が「設計書・資料が不足している」と述べており、業務仕様を説明できる担当者がいないことも大きな壁となっています。
必要な取り組みと今後の展望
今後の取り組みとして、最も必要とされているのは「設計書の自動生成」であり、次いで「属人化を防ぐドキュメント整備」や「システム構造の可視化」が挙げられました。ROUTE06の取締役、松本均氏は、「リバースエンジニアリングは単なる技術作業ではなく、組織の経営基盤の整備である」と強調し、見積もりの透明性が経営判断における課題を解決する鍵になるとしています。
リバースエンジニアリングは、経営と技術の両面からのアプローチが求められる重要なテーマです。今後の企業の持続可能な成長に向けた施策として、リバースエンジニアリングがどのように機能するのかが注目されます。
おわりに
リバースエンジニアリングの趨勢が明確になったことで、企業はどのようにこの課題に取り組むべきかを再考する必要があります。技術的な解決だけでなく、経営戦略としての位置づけが求められる時代に突入しています。これからのAI駆動開発の未来に向けて、いかに知見を組織内に保持するかが鍵となるでしょう。