未名店舗の魅力が詰まった「NEOスナック街 窟(KUTSU)」
中洲で新たなスナック文化を創造する場所として注目を集めている「NEOスナック街 窟(KUTSU)」。この未来型の横丁空間は、昭和から続くスナック文化の魅力を再定義し、2025年に開催される日本空間デザイン賞で銀賞(2位)を受賞した。
スナック文化の継承と革新
このプロジェクトを進める有限会社若松地所は、博多・中洲でスナック物件を専門に扱う企業で、地元の文化を大切にしながらも現代のニーズに合わせた空間設計を行っている。近年、スナック業界は高齢化やコストの高騰などの課題に直面しているが、NEOスナック街はこれらの課題に真摯に向き合い、未来へ向けた取り組みを行っている。
銀賞受賞の背景
「日本空間デザイン賞2025」には全国から853点の応募があり、その中で「NEOスナック街 窟(KUTSU)」は食空間部門で見事銀賞を受賞した。特に評価されたのは、その社会デザインの要素であり、都市再生や文化継承、コミュニティの再構築を含む斬新なコンセプトである。
この新しいスナック横丁は、狭い空間の中に広がる友好の輪を生み出し、人と人との繋がりを感じさせるデザインが施されている。常連客が気軽に寄れる場所として愛されることを大切にしている。
特徴的なデザインとコンセプト
「NEOスナック街 窟(KUTSU)」は、群青色のアーチ型エントランスや、洞窟のように密閉された空間が特徴で、来客には非日常的な体験を提供している。ミニマルデザインは、7軒のスナックを一つの街のように連結させ、狭い空間ならではの親密感を生み出しているのだ。
スナックは約3坪(約10㎡)というサイズに設計されており、小規模なスタートアップが可能な新しいビジネスモデルを採用している。このモデルでは、内装や設備をリース方式にすることで、初めてのオーナーでも運営しやすく、オーナー同士の支え合いを促進している。
スナック文化の未来へ
「NEOスナック街 窟(KUTSU)」の運営者、代表取締役の柴田芳孝氏は、昭和のスナック文化を維持しながらも、現代のニーズに寄り添うことが重要だと考えている。かつてのスナックは、企業需要に依存していたが、今や個人客との深い関係性を育む方向へとシフトしている。
この新しい横丁空間は、深刻な後継者不足や店舗の閉店の背景にも思いを馳せており、今後のスナック文化の発展に寄与することを目指している。
施設概要
- - 名称: NEOスナック街 窟(KUTSU)
- - 所在地: 福岡市博多区中洲3-6-15 會楽園ビル2F
- - 店舗数: 7店舗(各 約10㎡・約3坪)
- - オープン日: 2024年10月3日
- - 総面積: 118.8㎡(約36坪)
- - 構造: 鉄骨造6階建の2階部分
このように、「NEOスナック街 窟(KUTSU)」は、博多の地から新たな文化を発信し、未来のスナック文化を築いていく重要な役割を果たしている。これからも多くの支持を受けながら、スナック文化の新しい形を追求し続けてほしい。