株式会社Kakedasが行った「上司との1on1」に焦点を当てた実態調査の結果が発表されました。この調査は2024年8月2日から8月7日の間に実施され、上司との1on1を定期的に行っている400名の会社員からのデータが集められました。
調査の概要
調査対象は、上司と1on1ミーティングを持つ会社員で、自由記述によるコメントも含めてその意見が収集されました。この調査には、上司との定期的な1on1の満足度と、仕事への熱意との関連が探られました。一方で、上司と1on1を行うことでモチベーションが低下した経験についての質問も行われ、その結果も注目されています。
満足度と熱意の関連性
調査結果によれば、定期的な1on1の満足度が高いほど、会社員の仕事への熱意が高くなる傾向が見られました。「非常に満足」という回答をした respondentの67.5%が「非常に熱意がある」と答えたのに対し、「あまり満足ではない」と回答した respondentの55.6%は「まったく熱意がない」と評価しています。この結果から、良好な1on1が社員の仕事への意欲に寄与することが伺えます。
モチベーションが落ちた経験
調査の別のパートでは、社員たちが上司との1on1によってモチベーションが落ちた経験について尋ねました。この結果、54.2%の回答者が「何度も経験がある」または「1回はある」と答え、過半数がこの影響を受けていることがわかりました。
彼らは、その理由として、上司の発言や態度に関する不満を挙げています。具体的には、上司からの否定的なフィードバックや、無関心な態度、威圧的な発言などです。また、自分の仕事や評価に対する理解不足が影響していると感じている人も多数いました。
コミュニケーションの重要性
この調査結果を受けて、株式会社ジェイックの執行役員、東宮美樹氏は、1on1ミーティングのスキル向上が管理職に求められる重要な要素であると強調しています。ただし、1on1が従業員のエンゲージメントを向上させる一方で、モチベーションを低下させる可能性があるため、注意が必要だと警鐘を鳴らしました。
企業への提言
1on1は従業員の成長とエンゲージメント向上に寄与する施策として広く受け入れられています。しかし、その影響力を考慮する必要があります。1on1の実施方法や内容を見直し、上司と部下の信頼関係を構築することが、従業員の意欲を維持するためには欠かせません。また、社外のキャリア支援や相談窓口を設けることで、管理職に過度に依存することなく、プログラムをより効果的にすることが求められています。
まとめ
上司との1on1がモチベーションや仕事への熱意に与える影響は無視できないものです。企業は、定期的な1on1の質を向上させるための取り組みを行い、従業員が働きやすい環境を整えることが重要です。これからの人材育成において、上司と部下の円滑なコミュニケーションが成功の鍵を握っていると言えるでしょう。