再生アルミを活用した建材「Re ALumi T」の誕生
JR東海グループと三協立山が共同開発した新しい建材「Re ALumi T」が、これからの建築業界に革命をもたらすでしょう。この革新的な商品は、東海道新幹線のアルミを再利用しており、建材としての優れた特性を兼ね備えています。特に、強度や耐候性、表面処理性において高い性能を発揮します。
環境への影響を考慮した設計
「Re ALumi T」は、一般的なアルミ建材と比べて製造時のCO2排出量を大幅に削減できます。具体的には、天然資源から抽出した新地金によるアルミ建材に対し、製造時のCO2排出量を約40%から80%まで削減することが可能です。これにより、カーボンニュートラルの実現に寄与し、資源の効率的な利用に繋がります。このようにして、サーキュラーエコノミーの構築にも寄与しています。
商品の詳細
「Re ALumi T」は二つのバリエーションがあります。特に注目したいのは、「Re ALumi T50」と「Re ALumi T100」です。
Re ALumi T50
- - 使用割合: 東海道新幹線再生アルミを50%使用
- - CO2削減率: 約40%削減(新地金比)
- - 利用用途: カーテンウォールやサッシなど
- - 受注開始: 2024年11月21日より
Re ALumi T100
- - 使用割合: 東海道新幹線再生アルミを100%使用
- - CO2削減率: 約80%削減(新地金比)
- - 利用用途: ルーバーやスパンドレルなど
- - 受注開始予定: 2025年3月から
導入プロジェクト
既に「Re ALumi T50」は、以下のプロジェクトでの導入が予定されています。
1.
文京区向丘1丁目計画(三井不動産レジデンシャルが手がける共同住宅)
- 完成予定: 2025年9月
- 用途: サッシとして導入
2.
コートヤード・バイ・マリオット京都駅(JR東海グループとマリオット・インターナショナルによる開発)
- 完成予定: 2026年度
- 用途: 客室サッシに導入予定
企業のサステナビリティへの取り組み
JR東海グループ、三協立山、三井不動産グループはそれぞれ、環境保護を経営の重要なテーマとして捉えています。JR東海は、化学物質や廃棄物の適正な管理を行い、環境負荷の低減を図っています。三協立山は「サステナビリティビジョン2050」を掲げ、カーボンニュートラルの実現に向けて積極的に取り組んでいます。また、三井不動産グループは、社会的価値と経済的価値の両輪を大切にし、新たな価値の創出に挑戦しています。
「Re ALumi T」という新しい建材は、これら企業のサステナビリティ戦略を実現する重要な一歩となるでしょう。建築業界における環境配慮の重要性が増す中、この取り組みがどのように進展するのか注目されます。