鳴門市が届ける育児支援の新しい形
徳島県鳴門市が在宅で育児をしている家庭の経済的負担を軽減するため、無償のおむつや粉ミルクを自宅に宅配するサービスを実施しています。この取り組みは、昨年度の試行結果を受けて、本年度も継続されることとなりました。今春、このプログラムへの申し込みがある家庭に向けて、6月23日から順次配達が始まりました。
無償宅配事業の背景
この無償宅配事業は、特に0~2歳児を育てる世帯に焦点を当てています。近年、紙おむつや粉ミルクなどの育児用品の価格が高騰していることが背景にあります。鳴門市では、令和元年からこの問題に取り組み、経済的に厳しい家庭への支援を強化しています。肥満が続く現状を受けた「赤ちゃん物価指数」の高騰を背景に、昨年度の試行実施では97%の満足度を得たことから、今年度も本格的に実施される運びとなりました。
利用方法と配達のスタイル
事業に申し込むには、まず市が送付する案内を受け取る必要があります。申し込みフォームから選ぶことができる商品は、おむつ、粉ミルク、離乳食など40種類以上から選択可能で、希望するものを2点選ぶことができます。また、子どもの成長に合わせて途中で商品を変更することも可能です。
配達方法は、育児の多忙さに配慮し、インターホンを鳴らさずに玄関先に置き配されます。これにより、子どもが寝ている時でも安心して受け取ることができるのが大きなメリットです。
対象者と経済的負担の軽減
この事業は、在宅で育児をしている家庭を対象としており、保育施設に入所している児童に対しては別の支援策が用意されています。令和6年度からは、0歳児からの保育料が所得制限なしで完全無償化されるなど、経済的な負担を減らすための取り組みが進められています。
加えて、新小学1年生へ向けて通学用リュックサックの無償配布や、市内での住宅購入時の補助金支給など、子育て世代を支える「なるとまるごと子育て応援パッケージ事業」が展開されています。
利用者の声
昨年度のアンケートでは、利用者からの感謝の声が多数寄せられました。「高騰する物価の中、支援が非常に助かっています。」、「小さい子どもを連れての買い物は一苦労で、特におむつが重いので宅配はありがたい。」、「置き配のおかげで、子どもが寝ていても安心して受け取れます。」など、多くの方が便利さを実感しています。中には、この事業を理由に引越しを断念したとの意見もありました。
今後の展望
鳴門市は、これからも育児に励む親たちを様々な形で支援していく方針です。市民からのフィードバックを大切にし、安心して子育てができる環境を提供し続けることを目指しています。これにより、鳴門で育われる子どもたちが未来の希望を担っていくことでしょう。どれほど小さな支援でも、親にとっては大きな助けとなるのです。
お問い合わせ先
鳴門市役所こども未来創造部子育て支援課
電話番号: 088-684-1563
詳しい情報は、
鳴門市の公式サイトをご覧ください。