日置市とカヤック、メタバースと地域通貨で新たな関係人口創出へ
2024年9月24日、鹿児島県日置市と株式会社カヤックの間で連携協定が締結され、地域通貨とメタバースを活用した新しい取り組みが始まります。この協定は、人口減少や担い手不足といった日置市の課題解決に向けたもので、具体的には「ひおきとプロジェクト」という関係人口創出事業の一環です。
地域通貨「まちのコイン」の導入
本協定に基づき、カヤックが開発したデジタル地域通貨「まちのコイン」が日置市に導入されます。この地域通貨は、メタバース「ネオ日置」でも利用可能であり、現実と仮想の両方で市内外の人々が日置市に関与するきっかけを提供します。「まちのコイン」はすでに全国27地域で導入されており、メタバースとの融合は今回が初めての試みです。
「まちのコイン」は、地域に貢献する活動に参加することでコインが貯まる仕組みがあり、地域の魅力を体験する機会にもなります。具体的には、日置市内の店舗でのエコ活動やSNSを通じたプロモーション活動などでコインを獲得でき、集めたコインは地元の特別な体験と交換できます。
メタバース「ネオ日置」の特色
日置市では、インターネット上に構築された「ネオ日置」を通じて、仮想空間でも地域活動が行われ、現実世界にいる人々と交流することができます。ユーザーはアバターを使い、「ネオ日置」内のスポットを訪れたり、ゲーム感覚でコインを集めたりすることができます。この新しい交流方法は、地域への新しい利活用を生み出すと期待されています。
日置市の市長は「面白法人カヤック」との協力により、地域の課題を克服するための新しい挑戦ができることを高く評価しています。特に、通貨名「とっぱ」が示すように、困難を乗り越える精神が地域社会に具現化されることを願う姿勢が感じられます。
人口減少と高齢化への対応
日置市は、人口減少と高齢化という深刻な問題に直面しています。国立社会保障・人口問題研究所によると、2065年には約26,000人まで人口が減少するという予測があります。このような状況に対し、市は「ひおきとプロジェクト」を通じて、移住促進や地域展開を目指しています。
具体的には、日置市が設立したファンクラブを通じて、日置市の魅力をより広く認知してもらう活動が行われています。また、SNSを活用したプロモーションやお試し移住体験を提供することにより、興味を持つ人々の関与を促す施策が進んでいます。
まとめ
「まちのコイン」を導入し、メタバースでの展開を行うことで、日置市は地域活性化とともに、関係人口の創出を目指しています。この新たな挑戦が、地域に新しい風をもたらし、鹿児島県日置市の未来を切り拓く一助となることが期待されています。今後の展開にもぜひ注目していきたいものです。