冷凍生活の日を祝うイベントとして、一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が第6回冷凍レシピコンテストを開催しました。この日付には意味があります。10月18日が冷凍の「凍(とう=10)」と、冷凍の保存温度である「-18℃以下」を表しているためです。この活動は、冷凍の重要性とその活用方法を広めることを目的としており、全国の冷凍生活アドバイザー資格者から数多くのレシピが寄せられました。
今回のテーマは、2026年度から指定野菜に加わることが決定した「ブロッコリー」です。ブロッコリーは美味しさと栄養価の高さから近年人気を集めており、それを味わうための新しいレシピが求められました。審査員長には冷凍王子として知られる西川剛史氏が就任し、選考を行いました。
コンテストでは、冷凍の利点を最大限に引き出すアイデアに富んだレシピがエントリーされ、金賞、銀賞、銅賞、そして入賞からそれぞれひとつずつ、合計4品が受賞しました。
金賞を受賞したのは静岡県の神尾かほりさんによる「干し冷凍ブロッコリーのニンニク風味」です。このレシピではブロッコリーを干してから冷凍する方法が採用され、冷凍時に余計な水分を出さず、加熱した際に生の時の風味を損なわない特徴が評価されました。手軽に電子レンジで作れるこの一品は、ブロッコリーの美味しさを引き立てています。
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銀賞に輝いたのは、東京都の今村美恵さんの「ブロッコリーの茎の搾菜風」です。このレシピの特徴は、ブロッコリーの茎をスライスし、調味液と共に冷凍することによって、解凍後の独特の歯ごたえと風味を実現しています。手間いらずで、余った野菜を美味しく活用する素晴らしいアイデアです。
銅賞には滋賀県の小川弥生さんが提案した「ブロッコリーのディップ」が選ばれました。こちらは市販の冷凍ブロッコリーを使用し、長めに加熱することでマッシュ状にして作ります。白ワインやアンチョビの風味が融合したユニークなディップです。
入賞には富山県の尾久彩子さんによる「ブロッコリーの昆布〆寿し」が選ばれ、これはブロッコリーの茎を薄切りし、昆布で〆て冷凍することで色鮮やかに仕上げたレシピです。
西川剛史氏の総評では、今回のコンテストに寄せられた多様なアイデアを高く評価し、冷凍ブロッコリーの可能性に期待を寄せました。作品の中には新しいカット方法、下処理の工夫があり、冷凍野菜の活用における無限の選択肢を感じたと述べています。
このレシピコンテストは、一人一人の食生活における冷凍の活用を広げ、製造メーカーにとっても新たな商品開発のきっかけになることが期待されます。改めて、冷凍生活は食材の美味しさや栄養を無駄にせず、生活を豊かにする重要な手段であると感付かされる結果となりました。
最後に、今後も冷凍生活アドバイザー資格を持つ人々が、食材を有効に活用し、健康的な食生活を提供することに貢献していくことが望まれます。冷凍技術とアイデアを活用して、私たちの日常をより便利で味わい深いものに変えましょう。