中堅企業向けERPを推進する「ERP Cloud 360コンソーシアム」設立の背景と展望

中堅企業向けのERP推進を図る「ERP Cloud 360コンソーシアム」の設立

テラスカイ、シナプスイノベーション、チームスピリットの三社が、AIを活用したクラウドERPの普及を目指して「ERP Cloud 360コンソーシアム」を設立しました。この新たなコンソーシアムでは、各社の専門的な業務製品を集約し、Salesforceプラットフォーム上で提供することによって、中堅企業が迅速に経営判断を下せるためのソリューションを構築します。

コンソーシアムの概要

「ERP Cloud 360コンソーシアム」は、Salesforce AppExchangeのアプリケーションとして位置づけられています。ここでは、各社それぞれの得意分野であるバックオフィス、サプライチェーン、従業員向けサービスなどを一つのプラットフォームで統合し、迅速で効率的な経営をサポートする広範な機能を提供します。このように、顧客企業は必要な情報やデータを一元管理でき、それにより業務の迅速な意思決定が可能となります。

背景と課題

昨今、働き方改革やデジタル化の進展に伴い、特に中堅企業の間でDX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性が増しています。従来のオンプレミス型ERPからクラウド型ERPへのシフトが進んでいる一方で、中堅企業においては、予算や規模に合致した利用しやすいクラウドERPの選択肢が限られているという問題も存在します。

このコンソーシアムは、Salesforceプラットフォームを基盤とし、最新技術を駆使して中堅企業の多様なニーズに応えることを目的としています。活動の中心には、各企業の技術情報の共有や業務システムの連携を促進する交流が置かれています。

コンソーシアムの機能と展開

「ERP Cloud 360」は、AppExchangeのトップベンダーである三社の協力をもとに運営されます。同コンソーシアムでは、各社が持つ商材やサービスを融合させ、より強力なERPソリューションとして提供することを目指しています。具体的には、コンサルティングから製品提案、販売に至るまでのワンストップサービスを展開し、中堅企業の経営資源の効率的な活用を図ります。

ついには、各社の技術を駆使し、顧客の更なる事業成長を支援するための環境を整えることも目的としています。セールスフォース・ジャパンも特別賛助会員として参加し、共同でマーケティング活動を行い、最新技術の提供を行います。

今後の取り組み

今後、このコンソーシアムはさらなる機能向上を図るとともに、新たな顧客層へのアプローチを強化していく計画です。さらには、ERPソリューションの販売パートナーや導入パートナーを新たに募り、さらなる販路拡大を図る意向です。

このような取り組みにあたり、株式会社セールスフォース・ジャパンの浦野敦資氏は、「ERP Cloud 360コンソーシアムの設立を歓迎します。統合されたERP製品を提供し、お客様にSalesforceの価値を実感していただけると確信しています」と述べています。