高校生が自らの可能性を広げる「マイプロジェクト」クラウドファンディング開始
全国の高校生に学びの機会を提供するため、「全国高校生マイプロジェクトアワード」がクラウドファンディングを開始しました。これは、高校生が自らの問いを立て、課題解決に取り組むためのプログラム「マイプロジェクト」を推進する活動の一環として行われています。主催するのは、認定特定非営利活動法人カタリバで、代表理事の今村久美が率いるこの組織は、教育支援の活動を続けています。
日本の若者の自己効力感
2024年の日本財団の調査によれば、日本の若者は他国と比べて「将来の夢を持っている」との意識が低く、社会を変えられるという自己信頼感をもっていないことが明らかとなりました。この背景には、社会に対して受け身の姿勢が窺えます。そこで、文部科学省では、2022年度から「探究学習」を必修化し、主体性を持った学びを促進しています。この制度のもと、若者たちが自発的に社会に向き合うための力を育てることが期待されています。
「マイプロジェクト」とは?
「マイプロジェクト」は、自分の実現したいことをテーマに設定し、アクションを通じて学ぶプログラムです。カタリバは、2011年の東日本大震災を契機に、このようなプロジェクトを展開し、高校生たちが震災の経験を未来に活かすことに挑みました。この中でも特に感動的な例は、岩手県大槌町での「復興木碑プロジェクト」です。このプロジェクトでは、高校生たちが主体的に活動し、「震災を忘れない」という願いを込めた木碑を設置しました。このような経験が彼らの成長に繋がり、その波及効果が地域にも現れています。
クラウドファンディングの目的
「全国高校生マイプロジェクトアワード」は2013年に開始され、そのエントリー数は初年度の18名から2023年には8,300名を超えるまで成長しました。しかし、参加希望の高校生全員に学びの機会を提供するためには、開催費用が不足している現状があります。このため、カタリバはクラウドファンディングを実施し、なるべく多くの高校生に自らの成長を促す機会を与えたいと考えています。
実施概要
- - 期間: 3月21日(金)から4月28日(月)まで
- - プラットフォーム: CAMPFIRE
- - 御礼内容: お礼メッセージ動画の提供や公式WEBサイトでの紹介など
詳細はCAMPFIREのプロジェクトページをご覧ください。高校生たちの未来をサポートする為に、皆さまのご支援を心よりお待ちしております。
カタリバの活動と今後の展望
認定特定非営利活動法人カタリバは、2001年から様々な教育活動に取り組み、特に震災以降は子どもたちに居場所を提供してきました。代表理事の今村久美のリーダーシップのもと、全国の高校生に向けたキャリア学習とプロジェクト学習プログラムを展開し、正解のない問題に向き合う力を育てています。また、地域ごとのニーズに応じた支援も行っており、外国ルーツの高校生や、不登校の子どもに対する支援も手がけています。
未来を自ら築くための力を持つ若者を育てるためには、個々の主体性を尊重した学びの場が必要です。今回のクラウドファンディングが、多くの高校生に新たな可能性をもたらすことを期待しています。