大学生のインターンシップ参加率が過去最高を記録
2024年8月末に発表された「マイナビ 2026年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査」によると、26年卒業予定の大学生のインターンシップや仕事体験への参加率は、71.1%に達しました。
この参加率は前月と比べて34.0ポイントの大幅な増加を記録しており、多くの学生が就職活動に向けたキャリア形成に積極的に取り組んでいることがわかります。
コロナの影響からの回復
8月は学生にとって夏季休暇中ということもあり、インターンシップ参加の動機づけが強まったと考えられています。過去数年にわたる新型コロナウイルスの影響で制約されてきた就職活動も、この夏を機に回復を見せているようです。特にこの調査では、初めてインターンシップに参加した学生の44.9%が8月中であるという結果も報告されています。
初任給に対する期待の高まり
興味深い点は、約80%の学生が初任給の額が選考への応募に影響を与えると回答している点です。具体的には、87.1%の学生が「非常に影響する」もしくは「やや影響する」と述べており、彼らが求める初任給の水準は年々上昇しています。
特に、22万円以上を希望する割合が63.0%に達し、前年比で13.8%の増加が見られました。これは、物価の高騰や経済の不安定さが影響していると推測されます。
学生が求める企業からのアプローチ
調査では、インターンシップや仕事体験を終えた学生が企業からもらいたいアプローチ内容も明らかになりました。「次回のインターンシップ情報や選考に関する案内」を希望する学生は69.4%、続いて「採用選考のスケジュール案内」が62.2%、さらに「参加者限定の採用選考案内」が61.2%という結果でした。これからの選考スケジュールを重視する企業は、こうしたアプローチを通じて学生との信頼関係を構築することが重要です。
企業でのキャリアパスの重要性
キャリアパスの選択肢についても学生のニーズが明らかになりました。「社内公募などにより自分のやりたいことにチャレンジできる」と答えた割合は44.0%で最も多く、次に「育児や介護などライフステージに応じて職位や役職を変更できる」が36.0%と続きました。これは、柔軟な働き方を求める学生の姿勢を反映しています。
結論
8月の調査結果は、学生たちがインターンシップや仕事体験に積極的に参加し、企業の提示する条件やキャリアパスに対しても高い関心を持っていることを示しています。これからの就職活動において、企業は学生との接点を大切にし、誠実な対応を心がけることが重要です。なぜなら、就職活動は学生にとっての「自己形成」の重要なステージであり、彼らが持つ期待に応えることが求められているからです。