リスキリング挫折者が失った173万円、153時間の実態とは?
次世代型教育企業であるアドネス株式会社は、2025年7月25日から8月7日にかけて、リスキリングに挫折したビジネスパーソン450人を対象にオンライン調査「リスキリング挫折の実態調査」を実施しました。この調査は、政府が掲げる「五年間で一兆円」規模のリスキリング支援策により、学び直し市場が拡大する中で行われたものです。しかし、その反面、学習への投資が業務成果に繋がらないことから、挫折が多発している実態も明らかとなりました。
リスキリングで失われたコスト:173万円、153時間
調査の結果、挫折したビジネスパーソンは平均で17.6万円、さらに153時間を学習に投じながらも無駄にしていることが分かりました。153時間というのは、平日夜に週4時間学習するペースで換算すると約9か月分に相当します。このような損失は、個人だけでなく企業にとっても生産性の低下をもたらし、深刻な問題として捉えられるべきです。
挫折理由の分析
調査結果によると、挫折の3つの主な理由は以下の通りです:
1.
モチベーション維持の困難 - 72%
2.
学習時間の不足 - 46%
3.
教材や課題の難易度の高さ - 39%
特に、モチベーションの低下が挫折の大きな要因であることが分かります。時間的な制約や難易度の高さが併存することで、学習者はさらに挫折しやすくなるという悪循環が起きています。これらの要素は相互に影響を及ぼすため、早期からのサポート、現実的な学習計画、成果の可視化が重要です。
アウトプット環境の不足
驚くべきことに、受講完了者の71%が「身に付けたスキルを活かす場がない」と回答しました。部署の業務フローが変わらないため、短期間で学んだ内容を忘却してしまうケースも見られます。そのため、企業は知識の死蔵を避けるために、アウトプットの場を設ける必要があります。これができないと、職場での再学習や離職という悪循環に繋がりかねません。
再挑戦する意欲
それでも、調査を受けたビジネスパーソンの79%が「適切な支援があれば再度リスキリングに挑戦したい」と答えています。費用や時間を失ったことは痛手ですが、キャリアアップや自己成長への強い意欲は失われていません。「伴走型サポートがあれば続けられる」といった、具体的な再挑戦の希望も見受けられます。
受講者の声
参加者の中には、実際に投資した金額と学んだ内容が仕事に活かされず、挫折を経験した方々の声もあります。例えば、あるSEの方は「データサイエンス講座に約40万円投じましたが、新技術を試す余地がなく棚上げ状態。」と語ります。また、ある人事リーダーは「マーケティング講座を受講したものの、仕事に追われ、流し見で終わってしまった。」という体験を共有しています。これらの声は、リスキリングの必要性を改めて強調するものです。
まとめ
アドネス株式会社は、リスキリングの挫折を減らし、学習者が意欲的にスキルを習得できる環境を整備することに注力しています。特許取得のAI技術を応用した「スキルプラス」を通じて、多くの受講生が学んだ知識を実務に結びつけています。
今後も、挑戦する人々のために更なる支援を提供し、彼らが成長できる環境を構築していくことを目指しています。これにより、リスキリングが決して無駄にならないよう、投資に見合った返礼が得られる体制を強化していく考えです。