チューリングがGENIACプロジェクトに採択
チューリング株式会社は、東京都品川区を拠点にする自動運転技術のスタートアップです。このたび、経済産業省およびNEDOが推進する「GENIAC」プロジェクトの第3期に選定されました。これまでに実施された第1期、第2期に続き3度目の採択となります。私たちの取り組みは、国内における生成AI技術の向上を目指すものであり、特に完全自動運転に向けた高性能なモデル開発を進めます。
GENIACプロジェクトの概要
「GENIAC」は、生成AIの開発力強化を目的としたプロジェクトです。このプロジェクトは、経済産業省とNEDOが協力し、AI技術の基盤モデル開発に必要な計算資源を提供するとともに、データの活用を促進する実証調査を支援しています。
チューリングが本プロジェクトによって受ける助成は、GPU計算資源の最適活用やデータセットの構築に役立ちます。その結果、完全自動運転に向けた車載可能な物理基盤モデルの開発を一層進めることが可能になります。
新しい自動運転技術への挑戦
採択されたこの事業では、テキストや映像、センサ、制御信号を高度に理解するマルチモーダルAIを基に、実車両と連携するフィジカル基盤モデルの開発が行われます。具体的には、以下の3つのステップを踏んで進める予定です。
1. 画像圧縮トークナイザを利用し、学習した大規模データセットを基に模型を構築。
2. さらに、この模型を軽量化・蒸留して、100億パラメータ規模までスケールダウンします。
3. 最後に、車載システムとの結合を図ることで、実際の運転環境にマッチしたシステムへと進化させます。
これにより、通信インフラが不安定な地区や山間部でも、スタンドアロンで自律走行が可能な高精度システムを整備し、高齢者や移動に制約のある方々の交通手段の改善に寄与すると期待されています。
未来を見据えた技術
将来的には、開発された基盤技術の一部を他の分野にも応用できるよう、共通基盤として公開することを考えています。これにより、AI技術の発展が様々な業界に波及することが期待されています。
チューリングとは
チューリングは、完全自動運転の技術開発を手掛ける企業で、独自の視覚データ圧縮技術を駆使し、AIが運転に関わる全ての判断を行うE2E(エンドツーエンド)自動運転システムを開発しています。自動運転領域においては、マルチモーダル生成AI「Heron」や、「Terra」と呼ばれる生成モデルを持つことで、運転環境の詳細な説明や経路計画の生成が行える技術が整っています。
今後の展望
チューリングでは、国内初の完全自動運転を実現するために一緒に働く仲間を求めています。仲間たちは、定期的に開催されるオープンオフィスやテックトークを通じて、技術の最前線に触れる機会も得られます。最新のイベントスケジュールについては、Connpassページで確認可能です。私たちと共に、この革新的な技術の開発に挑戦しましょう。