スーパー大麦「バーリーマックス」、イタリア進出で欧州市場拡大へ

帝人株式会社は、機能性食品素材として注目されるスーパー大麦「バーリーマックス」のイタリア展開を発表しました。イタリアの食品メーカー、Garzanti Specialties S.p.A.と販売代理店契約を締結し、本格的にイタリア市場へ進出します。

イタリア市場への期待

欧州、特にイタリアはパンやシリアルなど大麦を日常的に使用する食文化が根付いており、大麦の市場規模は日本を大きく上回ると推定されています。近年、健康志向の高まりから食物繊維を強調した食品の人気が高まっていることも、今回のイタリア進出を後押しする要因となっています。

「バーリーマックス」は、オーストラリア連邦科学産業研究機構（CSIRO）が開発した、白米の約40倍もの食物繊維を含むスーパー大麦です。一般的な大麦と比べ、苦みやえぐみが少なく、旨味や甘味も感じられる点が特徴です。すでにスペインとポルトガルでは販売実績があり、良好な結果を得ています。イタリアでは、パスタやピザなどの伝統料理への活用を提案することで、市場開拓を目指します。

「バーリーマックス」の強み

「バーリーマックス」は、食物繊維が豊富であるだけでなく、鉄分、亜鉛、ナイアシン、ビタミンB6などの栄養素もバランスよく含んでいます。また、糖質が少ない点も特徴です。様々な種類の食物繊維を含んでおり、腸内環境の改善にも貢献すると期待されています。これらの特長から、日本国内ではすでに米飯、シリアル、菓子、パンなど幅広い食品への活用が進んでいます。

今後の展開

帝人株式会社は、Garzanti社との連携を通じてイタリアでの「バーリーマックス」認知度向上を目指します。イタリア独自の食文化に合わせた商品開発や、既存の大麦からの代替提案など、積極的なマーケティング戦略を展開する予定です。

さらに、イタリアでの成功を足掛かりに、フランス、ドイツ、オランダなど、他の欧州各国への展開も視野に入れています。欧州市場における「バーリーマックス」のブランド確立に向け、更なる販路拡大を図る予定です。