オフィス移転と満足度
2024-09-12 16:33:05

オフィス移転が従業員満足度に与える影響と新しい働き方の確立

オフィス移転が従業員満足度に与える影響



この度、オープンワーク株式会社は、筑波大学やニッセイ基礎研究所、三幸エステート株式会社との共同研究を通じて、オフィス移転と従業員満足度の関係を深く考察しました。この研究は、近年の働き方の変化に伴い、企業が直面する新たな課題を浮き彫りにしています。

研究の背景と目的



新型コロナウイルスの影響で、多くの企業が在宅勤務を導入し、働き方が多様化してきました。このような状況下で、オフィスは単なる作業場から、従業員同士のつながりや企業文化を育む場としての役割が求められています。そのため、本研究はオフィス移転による従業員の満足度やエンゲージメントの向上が重要な課題であることを認識し、日本におけるオフィス移転の動向を明らかにしようとしました。

移転動機の変化



研究の一環として、オフィス移転の目的について分析を行いました。コロナ禍前は「コスト削減・業務効率化」が最も多い動機でした(約53.6%)。しかし、コロナ禍以後はこの割合が減少し、逆に「在宅勤務」を動機とする移転が増加しました。これにより、生産性の向上やコミュニケーション促進を目的とする企業からの移転の増加も見られました。企業は新たな働き方に適応する中で、オフィスの重要性を再認識しました。

従業員満足度への影響



OpenWorkのデータを用いた分析では、オフィス移転後の従業員満足度がどう変化するのかを探りました。移転動機によって従業員満足度に与える影響が異なることが明らかになりました。

  • - コミュニケーション促進を目的とした移転:この場合、従業員の士気や風通しの良さ、相互尊重の面でプラスの影響を確認しました。これは、コミュニケーションエリアやコラボレーションエリアの設置が相まっていると考えられます。
  • - 生産性向上を目的とした移転:やはり風通しの良さや相互尊重に好影響が見られました。
  • - 在宅勤務を推進するための移転:一方で、在宅勤務を重視する移転では、従業員の士気にマイナスの影響が見られ、対面でのコミュニケーションの減少が影響していると考えられます。

研究結果の重要性



オフィス移転における従業員満足度にはすぐには影響が出ないことも分かりました。これは、単なる物理的な移転だけでなく、全社的な改革が伴うため、効果の現れには時間がかかるのが実情です。さらに、効果が持続するのは約3年程度で、その後は減少することも示されています。

結論と今後の展望



この研究を通じて、多様化する働き方の中でオフィスの役割を再確認しました。企業と従業員は新しい環境に順応していく過程で、新たな課題や機会も生まれることでしょう。最適なオフィス環境を維持するためには、持続的なアップデートと適応が求められます。

今後もこのような研究を通じて企業のニーズに応え、従業員満足度を高めるための方策を追求していくことが必要です。


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