北海道白糠町、釧路市との共通返礼品で地域活性化を図る新たな試み

白糠町と釧路市が織りなす新たなふるさと納税の展開

北海道の東部に位置する白糠町が、初めての共通返礼品を釧路市と共同で発表しました。この取り組みは、地域の活性化を目的としたもので、共に生産した名産品を通じて地域の魅力を広めることを目指しています。

白糠町と「極寒ぶり®」の魅力

白糠町は、自然環境に恵まれた地域で、中でも水揚げされる「ブリ」は昨今漁獲量が増加しています。この「極寒ぶり®」は、白糠町の新たな名産品として認知されており、食通たちからも高い評価を得ています。さらに、釧路市が誇る地酒「福司（ふくつかさ）」とセットになった返礼品が、2025年3月上旬からふるさと納税のお礼として受付を開始します。

豊かな自然と多様な産業

白糠町は、漁業以外にも農業、林業、酪農など多彩な産業が基盤となっています。特に、町有面積の約83％を占める森林は、地域の生態系を支えており、温暖な太平洋沖が生み出す漁場からは、年間を通じて多様な海産物が獲れます。この環境の中、白糠町では特にサーモンやいくらの漁獲が盛んで、ふるさと納税の返礼品としても注目の的です。

ふるさと納税の可能性

白糠町は、令和5年度のふるさと納税において全国4位、人口一人当たりの寄付額では全国トップを誇ります。これを受けて、地元の役場ではふるさと納税制度を通じて多くの寄付者とつながりを持ち、地域活性化を図っています。この活動に従事する柴田智広氏は、自身が担当したプロジェクトの成果として、地元事業者との連携を深めてきました。

寄付者との関係性の重要性

寄付者から寄せられる評価やフィードバックを大切にし、月に1,000件以上のレビューに目を通し、返信を行うことを心がけています。ふるさと納税はただの「買い物」ではなく、寄付という「気持ち」が込められています。この活動を通じて白糠町との関係を深め、寄付者との縁が続くことを期待しています。

他自治体との協力

白糠町は、他の自治体との交流や視察を受け入れており、特に岡山県奈義町からの若手職員が研修として来町しています。このような相互学習が、町のさらなる発展につながると考えています。地域ごとの特色を生かしながら、日本全体を良くしていくために連携していく姿勢が重要です。

新たな広域連携の試み

釧路管内の7町村が、共通返礼品を利用した広域連携を始めました。これは地域資源を共有し、お互いが活性化を図ることを目的としています。白糠町の海産物をはじめ、厚岸町の特産品を組み合わせて新たな魅力を創出し、地域全体の振興を図る試みです。

自然と共生するまちづくり

白糠町の綺麗な自然環境は、過去からの文化や歴史と深く結びついています。アイヌ文化や、その教えを重んじつつ環境への配慮を大切にしたまちづくりが、今の時代へと繋がります。「自分たちの良さを見つめなおす」ことが、地域活性化への第一歩ですが、ふるさと納税を活用した新しい関係がこれからも築かれることでしょう。

白糠町の豊かな自然や特色ある産業を知り、実際に訪れて自分の目で確かめてほしいという柴田氏の願いは、まさにこの町の活気と魅力を象徴しています。ふるさと納税を通じて、白糠町との新たなつながりを作り出すことを目指して、地域は日々進化し続けています。