愛知と東京の企業が手を組み生成AI活用の次世代ロボットへ
AMATAMA株式会社(愛知県名古屋市)とfuku株式会社(東京都中央区)が共同で、生成AI技術を用いた次世代ヒューマノイドロボットの研究開発に取り組むことを発表しました。この取り組みは、2024年8月から中小企業庁のGo-Tech事業の交付決定を受けてスタートします。その背景には、進化したロボット技術の需要があり、特にヒューマノイドロボットの将来性が期待されています。
階層型コンピューティング技術の導入
このプロジェクトの中心には、階層型コンピューティング技術があります。従来のシステムでは数少ないコンピュータで全身を制御していましたが、AMATAMAの新技術では、全身を小型のコンピュータに分散させ、それらを階層的に接続することで、より効果的な制御を実現します。これにより、センサーの数を増やし、電力使用量を削減しつつ、高機能な制御処理が行えるようになります。これこそが、生成AIの発展を活かした新しいロボットの可能性を示しています。
ふたつの企業の強み
AMATAMAはヒューマノイドロボットの第1世代を目指しており、次世代ヒューマノイドが求める機能を実現するために、様々な分野の技術を組み合わせる計画です。一方、fukuはミッションとして「テクノロジーの力で科学を加速させる」を掲げ、AIを活用した研究支援に取り組んできました。特に、生成AIによって得られる新たな知見が、ヒューマノイドロボットの設計に革新をもたらすと期待されています。
ヒューマノイドの市場性と未来
ヒューマノイドロボットは、倉庫や工場での作業、さらには警備業務などでの活用が見込まれており、2030年には約5兆4千6百億円の市場になると予測されています。AMATAMAもこの市場の成長を見据えて、次世代ヒューマノイドに求められる技術やサービスの開発を進めています。彼らは、段階的に機能が進化することを見込んでおり、2030年までには市場に投入される計画です。
企業の未来へのビジョン
AMATAMAは2023年1月に名古屋市に設立されたスタートアップであり、「非人道的な労働をゼロにする」というビジョンを掲げています。これに対してfukuは、研究の自動化やラボラトリーオートメーションに力を入れ、特に生成AIによる研究支援の強化に注力しています。
将来的には、今後ますます進化する次世代ヒューマノイドが、私たちの生活をより便利にし、労働環境を改善することが期待されます。この共同プロジェクトは、その第一歩と言えるでしょう。AMATAMAとfukuが連携し、社会にどのような変化をもたらすのか、今から楽しみです。