堀場製作所の新プロジェクト
2025-11-19 11:12:52

水素の未来を切り開く!堀場製作所と産総研の共同プロジェクト

水素エネルギーの未来を築く共同プロジェクト



株式会社堀場製作所(以下、堀場製作所)が、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)との連携を通じて、脱炭素社会の実現に向けた重要なプロジェクトに参加することが発表されました。これにより、水素利用の拡大を図るための共通基盤技術の開発が進められ、特に高温水蒸気電解による燃料電池技術の革新が期待されています。

プロジェクトの背景と目的



このプロジェクトは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が主導する事業の一環であり、2035年以降の水素エネルギーシステム普及を見据えたものです。特に、固体酸化物電解セル(SOEC)技術が注目されています。SOECは高効率で低コストな水素製造を可能にし、水を電気分解する新しい可能性を秘めた技術です。

堀場製作所はこのプロジェクトにおいて、独自のSOEC評価システムを用いて、長時間の耐久試験および性能試験を実施します。ここで得られるデータをもとに、SOECの劣化メカニズムを解明し、評価手法の確立を目指していきます。

具体的な取り組みと技術開発



本プロジェクトの期間は2025年6月から2030年3月までを予定しています。主な取り組みとしては、以下の三つの目標が掲げられています:
1. 評価試験項目の妥当性と適用性を確認する。
2. 標準的なSOEC性能評価法および劣化評価法の妥当性を検証する。
3. 標準的な性能・精度を有する評価装置の仕様確立。

これらの目標の達成を通じて、水素エネルギーの活用を促進し、持続可能な社会の実現に貢献します。

HORIBAのSOEC評価システム



堀場製作所のSOEC評価システム「Evaluator S5-HT」は、燃料電池やSOECのセルスタック性能を高精度に評価するために設計されています。このシステムでは、水蒸気の流量や温度を精密に制御し、セルスタックに供給することで水素生成量を正確に測定します。

さらに、数千時間にわたる耐久試験や電流・電圧を変動させた際の性能評価も行われ、さまざまな条件下での水素生成の動向が解析されます。これにより、SOEC技術のさらなる進化と社会適用が期待されています。

今後の展望



堀場製作所は、今後も水素エネルギー技術の革新に貢献するため、研究開発を推進していく姿勢を示しています。脱炭素社会の実現に向けて、同社の技術は重要な役割を果たすことでしょう。持続可能なエネルギーの未来を共に築くため、堀場製作所と産総研の取り組みに注目が集まります。

水素エネルギーの新たな可能性を切り拓くこのプロジェクトは、技術革新を通じて私たちの未来をより良いものにする一歩となるでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社堀場製作所
住所
京都府京都市南区吉祥院宮の東町2番地
電話番号

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