熊本で稲WCS収穫視察 !日本一のびん牛乳へ向けた新たな取り組み

熊本での稲WCS収穫視察



9月7日、熊本県の苓北町役場において、一般社団法人グリーンコープ共同体が主催した稲WCS(稲発酵粗飼料)の収穫視察が行われました。この視察には生産者や組合員、職員などが一堂に集まり、国産飼料の重要性と現状について理解を深めることを目的としています。

グリーンコープ共同体の取り組み



グリーンコープ共同体は、西日本を中心に展開する生協のネットワークで、地元の農業生産者と密接に連携しています。特に、農畜産物の安定供給と品質保持を目指して、国産飼料の製造の一環として稲WCSの導入を進めています。これは、ウクライナや中東の国際情勢、また円安による輸入飼料の価格高騰に対抗するための重要なステップです。実際に、最近のデータによると、トウモロコシの輸入価格は10年前に比べて急激に上昇しており、これが国内農業にとって脅威となっています。

国産飼料を用いた牛乳生産



グリーンコープは、下郷農業協同組合や耶馬溪酪農組合と連携し、国産飼料の全工程を一元化した生産体制を整えています。具体的には、1000頭以上の乳牛を飼育し、年間8000トンに及ぶ生乳を生産する計画が進行中です。これにより、年間700万本のびん牛乳を供給し、持続可能な農業を確立することを目指しています。

今月から稼働を開始するTMR(Total Mixed Ration)センターは、国産飼料を中心に牛の飼育から乳製品の製造まで一貫して行うもので、三者共同の新たな事業形態が注目を集めています。

新しい「産直」の形



神秘的とも言える今回の取り組みでは、生産者が直接事業に関与することで、製造・流通の全過程を見える化し、相互に助け合いながら「新しい産直」を目指しています。これは、リーダーシップを持つ日高容子代表理事の先見性が反映されたものでもあります。生産者が経営に参加することは稀で、地域経済にも新たな活力をもたらすと期待されています。

視察の詳細



視察当日は、関係者により稲WCSの収穫作業が行われ、実際の生産現場を見学しました。参加者は農作業の様子を観察し、実際に国産の質の高い飼料がどのように生産されるかを学びました。この情報共有は、さらなる事業展開に向けて貴重な経験となりました。

今後の展望



グリーンコープ共同体は、品質と安全性を重視し、「日本一の高品質で安価なびん牛乳」の実現に向けて引き続き活動します。これには、持続可能な生産体制の構築や、安全な食品供給を確保することが不可欠です。今後も地域の生産者との連携を強化しつつ、負担なく高品質な牛乳を提供できるよう努めていきます。

この取り組みは、地域の農業再生にも寄与すると同時に、私たちの日常生活に密接に関わる「食」の問題を解決するための重要な行動といえるでしょう。

会社情報

会社名
一般社団法人グリーンコープ共同体
住所
福岡県福岡市博多区博多駅前1-5-1博多大博通ビルディング4F
電話番号
092-481-4800

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