お米作りロボット
2022-04-05 10:53:05

持続可能な農業を実現!新たなお米作りロボットの誕生

近年、農業の現場では高齢化や人手不足が深刻化しており、自然農法や減農薬栽培の普及は思うように進んでいません。特に米作りにおいては、除草作業が大きな課題として残っており、農家さんたちはその重労働にさらされています。そのため、コストや労力を考えると、除草剤や農薬を使用する選択肢から抜け出せない現状が続いています。

そこで新たに登場したのが、アイガモロボ「ミズニゴール」です。このロボットは、農家の重労働を軽減し、環境への負荷を減らすことを目的としています。除草作業は一般的に人力で行うことが多く、除草器具を引いて田んぼの水を濁す方法がとられていますが、これは非常に手間がかかり、さらには炎天下で行うため体力的にも負担が大きいものです。こうした背景を受けて、ミズニゴールは水田を自動的に除草することを目指して開発されました。

ミズニゴールの大きな特徴は、従来の除草作業と比べて時間を80%も節約できる点です。1反(約1000平米)の水田の除草を手作業で行うと少なくとも2時間を要するところ、ミズニゴールはラジコンを利用してわずか20分程度で終了します。この革新的なアプローチにより、農家さんは時間を有効活用できるだけでなく、除草剤を使う必要がなくなり、穀物の品質向上も期待されています。

ミズニゴールは、さまざまな環境での利用を考え、優れた防水性と耐久性を備えています。また、シンプルな構造設計がなされており、壊れにくく扱いやすいことも大きな利点です。重量も約7kgと軽く、扱いやすいため、女性や高齢者でも容易に操作できるように設計されています。

この新型除草ロボットは、特に小規模農家を支援することを目的としており、長野県での実証実験への参加とレンタル提供の予約を受け付けています。長野県は全国で最も多くの农家を抱えていますが、その中でも高齢化や後継者問題が深刻化しています。この実証実験を通じて、農業の抱える課題を解決し、持続可能な農業へとつなげる取り組みが進められています。

2023年春にはGPSとソーラー駆動を搭載した全自動型のミズニゴールもリリース予定であり、このロボットの普及により、農業の生産性向上が期待されます。小規模農家が安心して利用できる価格帯でのレンタルも行われており、実証実験では季節利用を可能にするため、10万円で1シーズンレンタル提供が行われます。

開発者の代表、日吉有為氏は、自身が農業の現場を体験した経験から、このアイデアを思いつきました。彼は農業の厳しさと農家が抱える課題を理解し、もっと楽しく、負担を減らした農業の形を模索しています。日吉氏は、「農薬を使わない方法で農業の負担を軽減し、若い世代の新規就農を促進したい」と語ります。彼のビジョンは、AIやロボティクスの技術を駆使し、労力を削減し経営も支える形で、農業の未来を変えていくことです。その思いを形にするために、日々の取り組みを続けています。

ミズニゴールは、まさに次世代の農業を象徴するアイデアです。農家のサポートを通じて、持続可能な農業の実現を目指しており、生産者と消費者をつなぐ新しい可能性を切り開いています。これからも、農業の未来を変える革新が期待されています。

会社情報

会社名
株式会社ハタケホットケ
住所
長野県塩尻市大門八番町1番28号スナバ
電話番号

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。