界隈別「民度」に関するアンケート調査の結果
2025年8月、マーケティングリサーチの株式会社アスマークは、特定の趣味を持つ20~40代の男女を対象にした「界隈ごとの民度」に関するアンケート調査を実施しました。この調査では、SNS等で形成される多様な界隈の中で、参加者が感じるコミュニティの質がどのように異なるのかを探ることが目的です。結果は2025年9月11日に公開されました。
調査背景と方法
SNSでしばしば話題になる「界隈」は、有益な情報交換が行われる一方で、時に閉鎖的なルールや過熱した言動が問題視されることもあります。調査では、特に注目される民度という概念について、プラットフォームや文化ごとにどのような要素が影響しているのかを明らかにしようとしました。
調査対象者は、特定の界隈に参加している男女765人。彼らはそれぞれ、自分が最も活発に行動するプラットフォーム(XやInstagramなど)や、民度に関する意見を提出しました。
調査結果の概要
- - 調査の結果、全体の7割以上が「所属している意識」が存在すると回答しました。一番多かったのは「アイドル・アーティスト・俳優系」で約53%に対し、「ライフスタイル系」は約34%でした。
- - 複数の界隈カテゴリー内で行動している中で、特に多くの行動を行っているのは「キャリア系・学習系」でした。
- - 民度スコアは各界隈で-0.5から0.5の範囲に収まり、大きな差は見られなかったものの、「高い民度」のカテゴリーとしてライフスタイル系が47%と最も高い評価を得ました。
- - 一方で、「社会・時事系」の民度は33%となり、最も低評価となりました。
「いいね」や交流行動の観察
各界隈内での行動についての設問では、リアクションや情報収集の行動が特に高いという結果が出ました。たとえば、「その界隈での投稿にリアクションをする」「その界隈での投稿をフォローする」といった選択肢が50%から65%の範囲で選択され、活発なコミュニティの証拠といえるでしょう。
特に「アイドル・アーティスト・俳優系」の界隈は、約66%が「X」プラットフォームを最も利用していることが確認され、これは文化的な偏りを示すものとも言えます。
民度スコアの詳細
参加者が感じる民度スコアに関しても、ポジティブな意見(親切さや敬意をもった議論が行われる等)が多く選ばれたことが印象的でした。逆にネガティブな意見(誹謗中傷や攻撃、デマの拡散など)は比較的少なく、大きな問題とはならなかった様子が見受けられます。
このように、異なる界隈の民度にはそれぞれ特性があり、継続的に交流を促すような要素も多く見られました。
結論
今回の調査からは、界隈ごとの民度に関する認識や行動パターンが明らかになりました。特にライフスタイル系の高評価は、これからのコミュニティ形成においてもなお、重要な位置を占めるでしょう。今後もSNSでの交流が続く中で、それぞれの界隈の特性を理解し、より良いコミュニティ作りに寄与できるはずです。