日本での新たな希望、教育パスウェイズの取り組み
公益財団法人パスウェイズ・ジャパンは、教育を通じて難民や避難民の若者を受け入れる新たなモデル「教育パスウェイズ」を展開しています。今年、シリア、アフガニスタン、ウクライナの若者30名を日本の日本語学校に迎え入れることが決定しました。これらの若者たちは、日本で2年間の学びを受けた後、さらなる進学や就職を目指します。
難民・避難民の現状
現在、世界で紛争や人権侵害の影響で故郷を離れざるを得ない難民・避難民の数は記録的な1億2,320万人に達しています。特に、彼らのうち約80%が18歳以下の若者や子どもたちです。このような危機的な状況の中で、OECD諸国では難民の受け入れ枠を縮小する国が増えており、若者たちはますます教育を受ける機会を失っています。
一方、日本社会は少子化が進んでおり、日本語や文化を理解し、社会に貢献できる人材が求められています。こうした背景を受けて、パスウェイズ・ジャパンは、受け入れ規模を拡大し、難民・避難民の若者が「学びを通じた自立」を実現できるように支援しています。
教育パスウェイズの概要
「教育パスウェイズ」とは、政府主導の難民受け入れ制度を補完する形で、民間主体の教育と就労を通じて難民・避難民の自立を促す仕組みです。この取り組みは1980年代にカナダで始まり、その後国際的に広がりを見せています。国連も「難民に関するグローバル・コンパクト」の中で、教育機会の拡充を重要視しています。
2016年以来、パスウェイズ・ジャパンは国内の日本語学校や大学と連携し、205名の若者を日本に迎えてきました。教育から就職に至る一連のサポートを提供することで、日本社会で自立するための道筋を開いています。
採用募集の結果
2026年度の新しいプログラムには、前年度よりも遥かに多い2,056名の若者が応募しました。その中では、アフガニスタン出身者が1,793名で最も多くを占めます。特に、女性に対する高等教育や就業の機会が大幅に制限されている現状から、彼らの日本に学びの場を求める熱意が強く示されています。
シリアやウクライナからも多くの応募がありましたが、いずれも、教育を受けて未来を切り拓きたいという思いが根底にあります。例えば、ウクライナからは122名が応募し、日本語を学ぶ意向を示しました。
滞在後の生活支援
新たに採用された若者たちは、来日後に日本語学校での学びを始め、生活面でも支援を受けます。来日前から日本語教育やオリエンテーションを受け、生活準備が進められています。彼らは学ぶだけでなく、自らの経済的な自立も目指し、アルバイトを通じて日本社会との接点を広げていきます。
過去のプログラム卒業生のうちの48名は、思うような暮らしを実現し、就職できた人たちが多く存在します。それにより、今後も日本社会の各分野で活躍する若者が増え、未来に対する希望が続いていくことが期待されています。
未来への新たな選択肢
パスウェイズ・ジャパンは、難民・避難民の若者が日本で学び、成長する新たな機会を提供することを目指しています。同時に、日本社会にとっても新たな人材を迎え入れる良い接点を作り出すことが重要です。教育により自立を果たす若者たちが増えることは、未来に向けた大きなメリットにつながるでしょう。
これからも、教育機関や企業、関連団体との連携を強化しながら、支援の取り組みを拡大していく方針です。パスウェイズ・ジャパンは、国際的な人道危機への対策として、さらなる活動に挑戦し続けます。