中小企業の賃上げ実態に迫る
中小企業の賃上げの実施率が最近増加していますが、特に製造業、建設業、卸売業においてはその傾向が顕著です。フォーバルGDXリサーチ研究所が発表した最新の「BLUE REPORT」によれば、賃上げを行っている企業の実施率は、製造業が75.3%、建設業が71.0%、卸売業が70.6%という結果が出ています。これは、経済全体の賃上げ要請や、労働市場の逼迫を受けたものと考えられます。
賃上げ実施の背景
昨今はインフレ課題や物価上昇が続き、労働者の生活水準が圧迫されています。このような中、政府は賃上げを通じた成長型経済の実現を目指し、企業に対して賃上げの促進を強く求めています。そのため、特に経営基盤がしっかりした中小企業が賃上げを図る姿が多く見受けられます。
経営指標の可視化の重要性
今回は特に、経営指標の可視化が賃上げ実施に及ぼす影響についても調査されました。経営指標をデジタルで可視化している企業の賃上げ実施率は75.5%に達し、可視化を行っていない企業は57.0%と、18.5ポイントの差がありました。この結果から、可視化を行うことで経営状態の把握が容易になり、賃上げの原資を見出す手助けとなることがわかります。
専門家の支援の影響
さらに、外部の専門家からの伴走支援を受けている企業も、高い賃上げ実施率を示しています。専門家の支援を受けている企業の賃上げ実施率は71.8%、受けていない企業は62.4%で、この差は9.4ポイントです。専門家のサポートが企業の経営判断にポジティブな影響を与えていることが示唆されています。
賃上げの必要性
今後も中小企業が賃上げを進める背景には、人材の離職防止や優秀な人材の確保のため、防ぐべき高まる人件費の圧力があります。企業が健全な経営を行い、賃上げの実現へ動くことは、持続的な成長にとって重要です。企業計画の策定や経営指標の可視化、専門家からの支援を通じて、賃上げに向けての具体的な戦略を策定することが求められます。
まとめ
本レポートでは、中小企業の賃上げ実施における取り組み状況を検討しました。特に経営指標の可視化や外部専門家の支援が賃上げに寄与している点が明らかになりました。今後も、中小企業は賃上げを進めながらも、実行可能な長期的な戦略を持つ必要があります。日本の中小企業の成長を促進し、活力を与えるためには、全体の動きに適応し、積極的に賃上げを進めることがますます重要になります。フォーバル GDXリサーチ研究所は、今後もこうした調査を通じて実態を明らかにし、支援を行っていく方針です。