天理市の新スローガン「Time Travel City」
奈良県天理市が新しいインバウンド観光プロジェクトの一環として、「Time Travel City」というスローガンを発表しました。このプロジェクトは、日本各地の小規模都市が抱える観光PRの課題を解決するための取り組みとして注目を集めています。
プロジェクトの背景
プロジェクトを提唱したのは、旅好きなキリーロバ氏。彼はこれまでに30以上の国々や日本国内の47都道府県を訪れた経験があり、特に海外の小さな都市では、シンプルかつ印象的なスローガンが観光客を惹きつけることに気付きました。「日本の地方都市は魅力を伝える方法が足りていない」と感じた彼の思いが、このプロジェクトの発端となったのです。
コロナ禍が収束し、観光客の動きが再び活発になることを見越して、今のうちに街の魅力を端的に伝えるメッセージを整備する必要があると考えました。そこで、いくつかの自治体と連携し、最初の実施先として天理市を選びました。
スローガン開発の過程
天理市のスローガン開発が始まったのは2021年11月のことです。基本方針として市民参加型のアプローチが採用され、天理大学の学生たちが中心となり、ワークショップを通じて自らの街の魅力を発信しました。
ステップ1: 魅力スポットのリサーチ
まずは、市内の見どころをリサーチ。天理大学の学生たちが訪れてほしいスポットをSNSにシェアし、興味を引く素材を集めました。
ステップ2: キーワード抽出
次に、天理市の魅力を一言で表すキーワードを学生たちに考案してもらうワークショップが開催され、その結果から百以上の英語のキーワードが選ばれました。
ステップ3: 現地視察
リサーチしたスポットを実際に訪れることで、学生たちの意見を反映しつつ、さらに想像力を広げました。
ステップ4: スローガン開発
続いて、キリーロバ氏の指導のもと、450本のフレーズが考案され、その中から最も魅力を伝えるものが絞り込まれました。
ステップ5: 最終候補決定
最終的には39本の候補作から市長や職員との合意を経て、「Time Travel City」が新たなスローガンとして選ばれました。
スローガン「Time Travel City」の魅力
「Time Travel City」というスローガンには、天理市の多様な歴史的背景が込められています。古墳時代から近代にかけての様々な観光名所が点在し、訪れることで約2500年の歴史を一度に感じられることがアピールポイントです。特に、古墳や歴史的神社、また近代のシャープ総合開発センターなどが、その時代の幅広さを象徴する存在です。
今後の展開
市ではスローガンを基にした観光プロモーションや、グリーンスローモビリティーの実証実験等を通じて、さらなる「Time Travel」の魅力を発信していく計画が立てられています。これにより、過去から未来にかけての旅を楽しんでもらうことが目標です。
まとめ
このプロジェクトは、ただのスローガン開発に留まらず、地域の魅力を再発見し、広く知らしめる地域振興への第一歩となっています。天理市の新たなスローガン「Time Travel City」は、今後の観光客誘致に向けた強いメッセージとなることでしょう。
詳細は
Discover Japanにてご覧いただけます。