九州大学発スタートアップ「One Genomics, Inc.」がついに始動
福岡を拠点にする「One Genomics, Inc.」が、次世代型ゲノム編集プラットフォームの開発に着手しました。今回、株式会社ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)の傘下である株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ(FVP)が出資契約を締結したことが発表され、注目を集めています。
ゲノム編集での新たな可能性
「One Genomics, Inc.」は、九州大学生体防御医学研究所の川又理樹助教を筆頭に共同創業されたスタートアップで、特に注目すべきはその基盤技術「セイフガードgRNA」です。この技術は、従来のCRISPR-Cas9などのゲノム編集手法が抱えていたオフターゲット効果や細胞毒性といった課題を克服することを目指しています。
「セイフガードgRNA」の採用により、ゲノム編集の安全性と精度が大幅に向上し、遺伝子治療などの医療応用における障壁を減少させることが期待されています。このような革新的な技術は、多様な産業分野でも応用可能であり、最先端の医療技術を次のステージへと導くことが予想されます。
FFGの役割と支援
FFGは、川又助教の研究をこれまで支えてきた実績があり、研究活動への助成金提供を通じて、基礎研究から事業化を継続的に後押ししてきました。今回の出資は、まさにその取り組みの一環であり、九州の革新的な技術のグローバル展開に向けた支援が続けられることを示しています。FFGは、地域経済の活性化や新産業の創出に貢献することを目的としており、彼らの支援は今後も強化されるでしょう。
FVPとキューテックの取り組み
株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ(FVP)は、地域経済に貢献するスタートアップを支援するベンチャーキャピタルです。国内外問わず最先端のスタートアップに投資し、地域企業との橋渡しを目指しています。このような取り組みを通じて、企業の成長を促進し、地域における新たなビジネスチャンスを創出しています。
さらに、FFG傘下の「ふくおかフィナンシャルグループ企業育成財団(通称:キューテック)」は、研究開発助成金の提供のみならず、アクセラレーションプログラムやCxO人材の支援を行うことで、地域のベンチャー企業の成長を強力にサポートしています。今後も多くの企業が進出し、地域経済に新たな活気をもたらすことが期待されます。
まとめ
「One Genomics, Inc.」の次世代型ゲノム編集プラットフォームは、ゲノム編集技術の未来を変える可能性を秘めています。福岡の地域特性を活かしつつ、FFGの支援を受けながら、この革新的な企業が今後どのような歩みを見せるのか、注目したいところです。
【企業情報】
- - 企業名: One Genomics, Inc.
- - 代表者: Diana Luan
- - 所在地: カリフォルニア州サンフランシスコ
- - 設立: 2023年
- - 事業内容: 次世代型ゲノム編集プラットフォームの開発
- - URL: One Genomics