ABEJAと富士山の新事業
2025-12-25 12:17:37

株式会社ABEJAと富士山マガジンサービスが共同事業の検討を開始

株式会社ABEJAと富士山マガジンサービスが共同事業の検討をスタート



株式会社ABEJAと富士山マガジンサービスが、出版業界における新たな価値創造を目的に、共同事業の検討を開始することを発表しました。この契約により、両社はAI技術の利活用を軸にした新しいビジネスモデルを模索していくプロセスに突入しました。

共同事業の背景



ABEJAは「ゆたかな世界を、実装する」を経営理念に掲げ、AI技術を用いて企業のデジタル化を支援しています。特に、ミッションクリティカル業務向けの基盤システム「ABEJA Platform」の開発に力を入れており、ディープラーニングや量子コンピューティングなどの先端技術も積極的に取り入れています。一方、富士山マガジンサービスは、1万誌以上の雑誌を扱うオンライン書店「Fujisan.co.jp」を運営し、出版業界のデジタル化をリードしています。

両社はそれぞれの強みを生かして、生成AIの普及と著作権に関する問題に取り組むため、共同での事業化に向けた具体的な検討を行っています。最近の生成AIの発展により、著作権の取り扱いに対する関心も高まっており、特にEUでは新しい法規制が定められています。この背景から、生成AIの発展が著作権にどのように影響を及ぼすかが、両社の共同事業の重要なテーマとなっています。

具体的な検討内容



共同事業における具体的な検討内容は、主に2つのテーマに分けられます。

1. 小規模言語モデル(SLM)の開発
富士山マガジンサービスが持つ専門誌の高精度なコンテンツデータを活用し、小規模言語モデル(SLM)の事業化を目指します。具体的には、権利者との合意のもとで、信頼性の高いコンテンツデータを集め、これを基にした新サービスの創出を検討します。

2. AI学習データ認証の整備
AI学習データの公正な流通を実現するため、出版物のコンテンツホルダーとAI開発者との間で、使用許諾の認証プロセスを確立することを検討しています。これは、コンテンツの利用状況を管理し、円滑に流通させるために非常に重要な取り組みです。

ABEJAの株式取得



今回の共同事業にあたり、ABEJAは富士山マガジンサービスの株式の9.32%を取得し、さらなる連携を強化しています。この株式譲渡契約は、共同事業の推進体制を固めるための一環であり、ABEJAは今後も幅広い業界に対して支援を行い、新たな価値を提供していく考えです。具体的には、専門性の高い雑誌データベースの構築や、プラットフォーム的な機能の開発を視野に入れています。

今後の展望



両社は2026年中の最終合意を目指し、協議を行っていく方針です。近年、出版業界はデジタル化の波にさらされており、情報が既存のシステムには不十分な状態であることが多いです。共同事業を通じて、両社はこの課題に着手し、特に紙ベースの情報のデジタル化や、ニッチなコンテンツのテキストデータ化に努めることで、出版業界の未来を切り開こうとしています。

ABEJAと富士山マガジンサービスの今後の動向に注目が集まります。これにより、デジタル時代の出版業界に新たな風が吹き込まれることを期待したいです。


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会社情報

会社名
株式会社ABEJA
住所
東京都港区三田一丁目1番14号 Bizflex麻布十番2階
電話番号

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