ヤマタネの挑戦
2025-04-16 13:35:46

未利用バイオマス活用を目指すヤマタネの新たな挑戦

ヤマタネが挑む未利用バイオマスの活用



2023年、株式会社ヤマタネは新たな一歩を踏み出しました。福島県南相馬市に拠点を置くトレ食株式会社や、宮城県栗原市のJA新みやぎと協力し、未使用のバイオマス、特に籾殻を効率的に活用するための協定を締結しました。この合意は、持続可能な農業を実現するための重要なステップと位置づけられています。

背景と目的



米生産が盛んな日本では、毎年約150万トンもの籾殻が発生しています。こうした大量の廃棄物は、適切に処理されなければ環境負荷を引き起こし、多くの農業現場での課題となっています。ヤマタネは、これらの問題に対処すべく、籾殻から環境に優しい方法でセルロースを抽出する技術に着目しました。

トレ食の提供するセルロース抽出設備は、薬品を使用せずに抽出を行うため、環境への負担が少なく、コスト削減にも寄与します。これにより、循環型農業を復活させることを目指し、地域の生産者への還元効果も期待されます。

役割分担と協力体制



本協定では、各社が役割を明確に持ちながら協力します。
  • - ヤマタネ: 本事業の運営を担当。
  • - トレ食: 技術開発および機械装置の保守を担当。
  • - JA新みやぎ: 籾殻等の未利用バイオマスの供給およびサポート全般を担当。

各社が持つ強みを生かし、未利用バイオマスの有効活用に向けた事業を進めることで、持続可能な営農の推進を図ります。

未利用バイオマスの意味と期待効果



未利用バイオマスとは、農業や林業から出る廃棄物で、通常は廃棄される生物由来の有機物 を指します。籾殻や稲わらなどが例として挙げられますが、これをうまく活用することで、資源を再利用する道が開かれます。

今後、ヤマタネは籾殻からセルロースを抽出する事業を展開するだけでなく、今後はより多様な未利用バイオマスにも取り組むことを目指します。これにより、農業が抱える課題に対する包括的な解決策を提供することが期待されています。

将来的な展望



この事業の可能性は、ただセルロースの抽出にとどまりません。農業分野における新しい資源循環のモデルを構築し、多様なバイオマス素材への展開を図ります。さらに、セルロースナノファイバー(CNF)としての加工や、生分解性プラスチック。また、抽出後の残液を自然由来の農薬として利用することで、より環境に配慮した農業の実現も視野に入れています。さらに、バイオマス燃料としての活用を検討し、農業と再生可能エネルギーの融合も目指します。

各社の紹介



ヤマタネグループは、1924年の設立以来、安全で安心な美味しいお米を提供することを使命とし、全国の農産地と強固な連携を築いてきました。また、JA新みやぎは宮城県北部の大規模な農業協同組合で、地域の重要な農畜産物を生産しています。このように、ヤマタネとJA新みやぎが力を合わせることで、日本の農業界に新たな風を吹き込むことが期待されます。

まとめ



ヤマタネ、トレ食、JA新みやぎの協定は、未利用バイオマスを活用することで、持続可能な農業の構築に向けての重要な一歩です。これからの農業の在り方を考える上で、各社の取り組みが如何に影響を及ぼすのか、今後の展開に注目です。


画像1

会社情報

会社名
株式会社ヤマタネ
住所
東京都江東区越中島1-2-21 ヤマタネビル12階
電話番号
03-3820-1111

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。