ジャンボフェリー、32年ぶりの新造船が登場
2022年9月の竣工に向け、ジャンボフェリーが新たな船舶の起工式を執り行いました。これは、神戸と小豆島、高松を結ぶ航路での利便性と安全性を向上させるための重要なプロジェクトです。
ジャンボフェリーの役割
ジャンボフェリーは、関西と小豆島・高松を直結する唯一の航路として、1日4往復の運航を行っています。近年の環境問題やドライバー不足に対応するため、モーダルシフトの受け皿としての役割も果たしています。
新造船の特徴
新造船は輸送力と快適性が大幅に向上します。船体は現行の約1.4倍の大きさで、輸送力は約30%増加。さらに、客室スペースも広がり、乗客にとってより快適な環境が提供されることが期待されています。
燃費向上と安全性
新型の船舶は2サイクル1機1軸推進システムを採用し、燃焼効率を大幅に改善しました。また、新世代の損傷時復原性基準に完全適合しており、安全性も強化されています。これにより、万が一の事故が発生した際のリスクを低減します。
新型コロナウイルスへの配慮
新造船には、換気能力が高く、深紫外線殺菌デバイスを備えた空調システムを導入。業界初となるこれらの技術により、乗客は安心して移動できるでしょう。さらに、個室や半個室タイプの客室も充実させ、プライバシーを重視した設計になっています。
災害時の海上支援体制
災害時には迅速な支援活動が求められます。新造船では、ストレッチャーを用いた搬送が可能な寝台用エレベーターを整備しており、万が一の事態にも対応できる体制を整えています。
今後のスケジュール
1.
2021年11月12日: 起工式
2.
2022年5月: 進水式
3.
2022年9月: 竣工、入魂式・引渡し式
なお、2隻目の新造船(りつりん2)の竣工は2025年を予定しており、さらにサービス向上に繋がることが期待されています。以下は新造船の基本データです。
項目 | 新造船 (S 822 番船) | 現行船 (こんぴら2) |
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総トン数 | 約5,200トン | 約3,700トン |
航海速力 | 18.5ノット | 18.5ノット |
旅客定員 | 620名 | 475名 |
積載能力 | 大型車84台 | 大型車64台 |
安全で快適な海の旅を提供するジャンボフェリーの新造船に、今から期待が高まります。