株式会社ギブリーは、国内でいち早く法人向けの生成AI支援サービスを展開し、最近、株式会社ニトリとの共同プロジェクトを拡大しています。この取り組みは、未来のカスタマーサービスを構築することを目指しており、コンタクトセンターに生成AI技術と次世代ナレッジベースを活用することで、顧客の問い合わせに迅速かつ的確に対応する仕組みを整えています。
背景と目指すもの
ギブリーは、2023年4月に生成AI活用支援サービスの提供を始めて以来、多くの企業に向けてその技術を提供してきました。ニトリは、そのサポートを受けながら、デジタル体験の向上に注力しており、特に「DECA AI接客」サービスを通じた、オンラインでのカーテン相談サービスへの取り組みが挙げられます。
ニトリはITを重要な要素として位置づけており、2032年ビジョンの実現に向けた取り組みを続けています。彼らは、顧客が自宅からでも相談できる環境を整えることで、家電やインテリアに関するオンライン相談を強化しており、これにギブリーが協力する形で新たなプロジェクトがスタートしました。
プロジェクトの概要
今回の「コンタクトセンター」プロジェクトは、無人対応と有人対応を並行させることで顧客の満足度を向上させるものです。デジタル技術を駆使して問い合わせへの無人での対応を増やす一方で、専門的な接客が求められる場合には人的な対応を強化します。これにより、効率的かつ高品質なサービスが提供されることを目指しています。
このプロジェクトにおいて、ギブリーはオンデマンドでナレッジを基にしたシステムを構築しました。具体的には、各種の問い合わせツール(チャット、電話、メールなど)が一つのナレッジデータベースで管理され、それによって、ナレッジの更新が全てのチャネルに即座に反映される仕組みが整えられています。この結果、顧客サービスの一貫性が高められるだけでなく、各業務の効率も向上します。
現在の進捗と今後の展開
現在、ニトリは既に生成AIを活用したチャットボットやFAQサイト、ビジュアルIVRを導入しており、無人対応の強化を図っています。今後、大型家電に関するオンライン相談も開始予定であり、2025年春には生成AIによる商品単位の質問の対応がスタートする出だしです。
この新しいシステムを支えるのは、岩谷博通ニトリシニアマネジャーと吉田将輝ギブリー執行役員です。岩谷氏は「様々な提案を受けて、ギブリーを選ぶことで、共に新しいサービスを立ち上げるチャンスを得た」と語っています。吉田氏も「ニトリと一緒に新たな挑戦を続けている。人と技術の融合を目指して、より良いカスタマーサービスを実現する。」と意気込んでいます。
結論
ギブリーとニトリの共同プロジェクトは、生成AIを活用した新たな顧客対応の可能性を広げています。これによって、顧客に対するサービスだけではなく、オペレーターの働き方にも好影響が期待されます。今後も両社の連携によって進化するカスタマーサービスに注目が集まります。
企業情報
- - ニトリ: 1972年設立の家具・インテリア用品の企画・販売を行う企業。
- - ギブリー: 2009年設立の法人向け生成AI活用支援を行う企業。