ジモフルと八ッ場ダム
2018-10-09 11:30:07

「ジモフル」と八ッ場ダム:貴重な歴史的景観を残す新たな試み

八ッ場ダム建設と「ジモフル」の取り組み



群馬県長野原町で進行中の八ッ場ダム建設は、新しい水源としての役割を担う一方、歴史的な町の景観が消え去る運命をもたらします。2020年に完成予定のこのダムは、関東の水源としての重要性を持ちながらも、その周辺にはかつての賑わいを取り戻せない地域が生まれます。そんな中、地域映像を集めるアプリ「ジモフル」が、貴重な景観を後世に伝えるプロジェクトを立ち上げました。

過去の風景を映像で記録



「ジモフル」は、長野原町役場と連携し、既に姿を消してしまった風景を収集しています。特に注目されるのは、源頼朝が発見した名湯「川原湯温泉」や、過去に栄えた町の様子が含まれています。これらの素材は、フリー動画として提供され、地域の歴史や文化を感じられる機会を提供することに繋がっています。

ダムに沈む景色を映像で楽しむ



プロジェクトは、ダムの建設によって失われる景観を保存する目的があり、かつて住んでいた方々への懐かしい風景の供給にも寄与します。視聴者は映像を通じて、消えゆく街の記憶を辿ることができるのです。特に、八ッ場ダムの完成に伴って変化する景色を動画で楽しむことができ、その瞬間を記録に残すことの大切さを再認識する機会となるでしょう。

古の神々と自然の恵み



長野原町は、草津や軽井沢に囲まれ、観光地としての印象が薄いかもしれませんが、実は神々が宿る地とも言われ、多くの歴史的な遺物や自然が息づいています。その一例が、源頼朝に由来する「狩宿諏訪神社」や約80体の石仏が安置されている「滝沢観音石仏群」です。これらのスポットも「ジモフル」内で取り上げられ、地域の魅力が発信されています。

地域住民の思い



長野原町の企画政策課の中村課長は、八ッ場ダム建設による地域の変貌について懸念を抱きながらも、映像を通して文化や景観を後世への遺産として伝えていく重要性を強調しました。地域住民すら知らない隠れた名所を動画やフリー素材として発信することで、町の魅力を再発見する機会を提供しています。

今後の展望



ジモフルの代表取締役、三枝明大氏は、このプロジェクトの目的を「ダム湖に沈む町の写真をフリー素材として提供し、広く知ってもらうこと」と位置づけています。この取り組みは、八ッ場ダム以外の長野原町の魅力を再認識する契機となると期待されており、今後も地域との繋がりを深めながら、新しい観光の形を創り出していく意義があります。

地域の映像の発信を通じて、長野原町の美しい景観や歴史が多くの人々に届けられることが期待されます。この貴重な試みは、ただの観光の枠を超え、地域の過去や未来を繋ぐ架け橋となることでしょう。

会社情報

会社名
株式会社ジモフル
住所
東京都千代田区隼町3-19清水ビル4階
電話番号

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