バイオ炭実証実験
2025-05-29 14:32:09

TOWINGとサントリーが共同で高機能バイオ炭の実証実験を開始!

TOWINGとサントリーが共同で進める高機能バイオ炭の実証実験



株式会社TOWING(愛知県名古屋市)とサントリーグループは、サントリーが持つ製造残渣を原料とした高機能バイオ炭の実用性に関する実証実験を開始しました。この取り組みは、環境に優しく持続可能な農業の在り方を目指すもので、二つの重要な意義が込められています。

アップサイクルの実現



まず一つ目は、製造残渣に新たな価値を加える「アップサイクル」です。国内の産業廃棄物の中で、多くが焼却や埋立処理されており、環境負荷を増しています。TOWINGは、サントリーの製造過程から出た緑茶の残渣を利用して、これを炭化し、高機能バイオ炭を製造しました。このバイオ炭には、TOWING独自の微生物群が加わり、有機肥料の分解を促進させる機能が備わっています。

今後は、サントリーの他の製造過程からも残渣を取り入れ、高機能バイオ炭の製造を進めていく予定で、さらなるアップサイクルの拡大が期待されます。

農業由来の温室効果ガス削減



次に二つ目の意義は、高機能バイオ炭を使用することで、農業からの温室効果ガス(GHG)排出を削減する点です。農林業からのGHG排出の中で、化学肥料の使用は大きな要因となっています。TOWINGの高機能バイオ炭を用いることで、肥料利用効率が向上し、化学肥料の使用を抑えることが可能になるとされています。

実証実験では、サントリーの契約農場で、通常の有機肥料栽培と高機能バイオ炭を散布した有機肥料栽培を比較し、農作物に与える影響を調査しています。すでに第1期収穫では、高機能バイオ炭を使用した場合でも十分な収穫量が確認されており、今後のさらなる実証をもって手法の確立を目指します。

TOWINGのミッションと展望



TOWINGは「サステナブルな次世代農業を起点とする超循環社会を実現する」というミッションを掲げ、2020年に設立されたスタートアップ企業です。未利用資源を利用し、バイオ炭を通じた農業への導入を進めています。2023年には、農地におけるバイオ炭の施用によるカーボンクレジットの発行も達成しており、今後の業界における影響が期待されます。

サントリーの持続可能な農業への取り組み



サントリーグループは、以前より再生農業に取り組んでいます。化学肥料の使用を控えるため、カバークロップや有機肥料、不耕起栽培の導入など、多面的なアプローチを進めてきました。これにより、農業からのGHG排出削減に寄与しつつ、持続可能な農業の実現を目指しています。

今後の展開



TOWINGとサントリーは、今回の実証実験を通じて、持続可能な農業の普及とカーボンニュートラル社会の実現に向けて、さらなる取り組みを進めていく予定です。両社のパートナーシップを強化し、環境に優しい農業の未来を創り出していく姿が注目されます。


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会社情報

会社名
株式会社TOWING
住所
愛知県名古屋市千種区不老町1番国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学インキュベーション施設
電話番号

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