AIの普及に関する高校生の声
スタディプラスが実施した「学びに関するアンケート」では、全国の高校生を対象にAIの普及についての意見を調査しました。その結果、約60%の高校生がAIの普及に対して不安を抱いていることが明らかになりました。特に、「仕事が奪われるのではないか」、「思考力が低下するのではないか」といった懸念が多く寄せられています。
調査の詳細
アンケートは2025年6月16日から6月23日にかけて行われ、299名の高校生が回答に参加しました。調査対象は「Studyplus」という学習管理アプリのユーザーであり、回答者の属性は高校1年生が137名、2年生が160名という構成になっています。
AIの広がりと不安
AIの普及に関する重要なトピックの一つは、高校生の不安感です。「とても不安」と答えた人は9.7%、そして「やや不安」と回答した人は50.3%でした。自らの将来や就職に対する不安が、AIの進化によって増幅されているようです。
この背景には、AI技術が進化するにつれて仕事の内容が変わる可能性があり、我々が今後どのように適応していくかが問われています。多くの高校生が「AIによって自分たちの仕事が奪われる可能性」を敏感に感じ取っていることを示しています。
学びたいことの変化
アンケートでは、AIが普及することで新たに学びたい分野の問いもありました。最も多かった回答は「AIを直接使いこなす技術」であり、38.9%がこの項目にマークをしました。この回答からは、高校生たちが社会で求められるスキルセットに敏感であり、今後の職業生活を見据えた具体的な学びへの意欲が感じられます。
変化を感じない層の不安
また、AIによる変化を自分の学びに認識していない層では、不安がより強いことも判明しました。「まったく変わらない」と答えた高校生の中で、16.9%が「とても不安」と回答しています。変化を感じていない層ほど、AIに対する恐れが強いということが分かります。
高校生の思考と未来の方向性
今回の調査によって、高校生の中にはAIの普及を恐れる傾向が見受けられつつも、新たなスキルを身につけようとする姿勢があることが分かりました。彼らは専門的なスキルや人間ならではのコミュニケーション能力を重視し、AIと差別化される存在になりたいと考えるようになっています。
今後、AIに対して恐れるのではなく、主体的に活用できる環境を整えることが大切です。高校生たちが自信を持って未来を切り開くためにどのような教育環境が求められているのか、我々は今後も見守っていく必要があります。
この調査を通じて、AIに対する高校生の心の内を知ることで、彼らの不安を軽減し、学びの質を高めるためのヒントを得ていきたいと思います。