がん創薬提携の発表
2019-10-16 12:01:14

シンガポールと大阪大学、がん創薬の革新に向けて提携を発表

シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)の商業化部門であるDiagnostics Development Hub(DxD Hub)と大阪大学及び弘前大学発のバイオベンチャーEpigeneronは、がん研究の新たな進展を目指して戦略的パートナーシップ契約を締結しました。この協力は、がんのエピジェネティック情報に基づいた創薬において重要な一歩と位置付けられています。

本契約のもと、DxD HubのNexGene部門は、解析を通じて得られた新規病原性遺伝子の情報を提供します。この情報は、数万に及ぶ臨床サンプルの分析から得られたもので、その臨床的妥当性が確認されています。Epigeneronは、独自の遺伝子座特異的ChIP法を用いて病原性遺伝子の発現を制御するクロマチン修飾酵素などのエピジェネティック因子を同定し、がんの新たな治療薬開発につなげる意向を示しています。

がん治療の成功には、エピジェネティック創薬の特定が不可欠であり、特にスーパーチャネルなどの原因遺伝子の発現を調整する遺伝子領域が重要です。NexGeneが提供する情報は、こうした遺伝子領域の特定を可能にし、Epigeneronの技術はその機能を発揮させる要素を探り出します。両社の協力は相互に補完的であり、エピジェネティクス研究のフロンティアを開拓し、がん治療の新たな展望を開くことでしょう。

このパートナーシップについて、DxD HubのCEOであるシドニー・イー博士は、「Epigeneronとの提携は、2つの強力な技術を組み合わせてエピジェネティックなメカニズムの解明を目指します」と述べています。一方で、Epigeneronの代表取締役社長、藤井穂高博士は、「我々の戦略にとって重要な一歩であり、この協力が難治性疾患と闘うための研究能力を高めることを確信しています」と語っています。

Epigeneronは、難治疾患の治療法を開発することを目的として設立されました。特に癌や中枢神経系の疾患を対象としており、既存の治療法にアプローチできる新しい創薬ターゲットが求められています。NexGeneとEpigeneronの連携により、難治性疾患の新たな治療薬の開発が期待されています。両社は、今後もこの分野での研究を進め、患者にとっての利点を追求していく姿勢を保持しています。

この新しい提携がエピジェネティック創薬の最前線を切り開くことを願い、今後の進展に目が離せません。

会社情報

会社名
株式会社Epigeneron
住所
東京都中央区日本橋堀留町1-9-10上野ビル8階
電話番号
03-6661-2764

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