株式会社アデランスは、2024年6月6日から9日にかけて開催された第123回日本皮膚科学会総会において、ランチョンセミナーを共催しました。
このセミナーでは、大阪大学皮膚科学講座招聘教授の乾重樹先生が「ロジックで考え直す男性型脱毛症の治療:標準治療と赤色LEDを含めて」と題し、講演を行いました。
講演では、男性型脱毛症(AGA)の病態、標準的な治療方法、そして赤色LED照射の有効性について解説されました。AGAは、毛髪の成長期が短縮することで毛髪が十分に成長せずに抜けてしまう病気です。乾先生は、AGAの治療には、アンドロゲンに関わる機序と成長期維持延長に関わる機序の2つの側面があることを説明しました。
前者は、男性ホルモンの働きを抑制することで抜け毛を抑える効果があり、フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬が用いられます。後者は、毛髪の成長期を長くすることで発毛を促す効果があり、ミノキシジルなどの外用薬や赤色LED照射が用いられます。
乾先生は、これらの治療法をロジックに基づいて考え直すことで、患者さんに最適な治療を選択することが重要であると強調しました。
セミナーでは、赤色LED照射の効果に関する最新の研究結果も紹介されました。赤色LED照射は、毛髪の成長を促進する効果が期待されており、近年注目を集めています。乾先生は、赤色LED照射が、毛髪の成長に関わる因子の産生を促進することで、発毛を促す効果があると説明しました。
アデランスは、今後も産学連携による研究開発を進め、より効果的なAGA治療法の開発に貢献していくとしています。