日鉄建材と大和ハウス工業が共同開発した「合成スラブ判定ツール」
日鉄建材株式会社と大和ハウス工業株式会社は、新しいBIM(Building Information Modeling)向けの拡張機能「合成スラブ判定ツール」を共同開発した。これは、デッキ合成スラブの耐火性や構造設計に関する適合判定を自動化し、設計業務の効率化を図る画期的なシステムである。
ツール開発の背景
従来、この設計プロセスでは構造設計者が図面からデッキ合成スラブの情報を手作業で読み取り、それを設計システムに転記する必要があった。さらに、その判定結果をBIMに反映させる際にも手入力が求められ、設計者には多くの負担がかかっていた。このような課題を解決するために、日鉄建材と大和ハウス工業は協力して、新たな合成スラブ判定ツールの開発に着手した。
合成スラブ判定ツールの特徴
新しく開発された「合成スラブ判定ツール」は、Revit上でデッキ合成スラブの設計条件を設定できるだけでなく、必要な情報を一括で書き出し、設計システムに読み込むことが可能である。この連携により、情報の転記が不要となり、適合判定を効率的に行うことができる。また、判定結果や認定番号などの情報もRevitへ簡単に反映できるため、設計業務の大幅な効率化が期待される。
手入力作業を減らすことでヒューマンエラーのリスクも軽減され、設計者はより創造的な業務に専念できるようになるだろう。
今後の展開
合成スラブ判定ツールは、主に設計段階での使用が想定されているが、その機能は施工過程へも拡張される予定だ。デッキプレートの割付などの施工業務においてもデータ連携を進め、建設プロセス全体を合理化するための機能追加が計画されている。
両社は今後もBIM技術を駆使した業務効率化を推進し、建設業界のデジタルトランスフォーメーション(DX化)に貢献していく。
お問い合わせ先
日鉄建材株式会社 建築技術部 建築DX推進室 03-6625-6150
企業情報
【本社】東京都千代田区外神田4丁目14-1 秋葉原UDX 13F
【代表者】社長 美濃部慎次
【資本金】59億1,250万円
【設立】1973年4月20日
【事業内容】鉄鋼建材製品の製造・販売
【ホームページ】
日鉄建材
【本社】大阪府大阪市北区梅田3丁目3-5
【代表者】社長 芳井敬一
【資本金】1,622億1,684万212円
【創業】1955年4月5日
【事業内容】住宅や商業施設の設計・施工・販売など
【ホームページ】
大和ハウス工業