Raspberry Pi Compute Module 5が新登場
2024年11月27日、Raspberry Piが最新のCompute Module 5(CM5)を発表しました。これは特に産業用や組み込み向けに設計された非常にユニークなモデルで、多くの新機能を備えています。この新製品は、株式会社スイッチサイエンスが評価キットの販売を準備していることでも注目を集めています。
Raspberry Pi Compute Module 5の特徴
この新しいCompute Module 5では、業界標準の性能を持つBroadcom BCM2712クアッドコアCortex-A76プロセッサを採用しており、動作周波数は2.4 GHzです。また、メモリは最大16 GBでECC(エラーチェックおよび訂正)機能付きのLPDDR4-4267 SDRAMをサポートしています。ストレージの選択肢としては、0(Liteバージョン)から最大64 GBのeMMCフラッシュメモリが提供され、アプリケーションに合わせた柔軟な選択が可能です。
さらに、無線通信もオプションであり、2.4 GHzおよび5.0 GHzのIEEE 802.11 b/g/n/acやBluetooth 5.0もサポートしています。
コミュニケーションポートとインターフェース
Compute Module 5は多くの接続オプションを備えており、以下のような様々なインターフェースが用意されています。
- - ギガビットイーサネット(IEEE 1588支援)
- - USB 2.0ポートとUSB 3.0ポート(合計で最大3ポート)
- - 最大30本のGPIO(1.8Vまたは3.3V)
- - 最大5本のUART、I2C、SPIインターフェースを含む
この柔軟性により、さまざまなハードウェアの接続や拡張が可能です。
画像とマルチメディアのサポート
Compute Module 5は、ビデオ出力やマルチメディア処理に関しても優れた性能を発揮します。2つのHDMI 2.0ポートでは、同時に最大4K@60fpsの出力が可能です。また、4Kp60 HEVCデコーダーを搭載し、OpenGL ES 3.1やVulkan 1.21をサポートしています。
リアルタイムクロック搭載
このデバイスには、産業利用において重要なリアルタイムクロック(RTC)が標準装備されており、外部バッテリーで動作します。この機能は、スケジュールされたプロセスやデータ収集において非常に便利です。
評価キットの詳細
Raspberry Pi Compute Module 5の評価キットには、IOボードや電源アダプター、ケースなどすぐに使用できる周辺機器が揃っており、開発者はすぐにこの新しい技術を体験することができます。スイッチサイエンスのウェブショップでは、準備が整い次第販売を開始します。具体的な内容物は以下のとおりです:
- - Raspberry Pi Compute Module 5(無線機能付き、RAM 4GB、ストレージ32GB)
- - IOボードケース、IOボード、パッシブクーラー
- - USB-C PD 27W純正電源アダプター、アンテナキット、スタンダードHDMIケーブル、USB-A to USB-Cケーブル
まとめ
Raspberry Pi Compute Module 5は、強化された性能と豊富な接続オプションを兼ね備えた、非常に強力なコンピューティングモジュールです。企業や開発者にとって、この製品は新しいプロジェクトやアプリケーションの開発に大いに役立つでしょう。詳細や購入方法については、スイッチサイエンスの公式ページをご覧ください。