がん患者の栄養治療
2025-05-19 15:27:00

がん患者の栄養治療に新たなる道しるべ、ガイドライン2025年版が発刊

栄養治療ガイドライン2025年版が発刊



金原出版株式会社は、2025年2月に「がん患者さんのための栄養治療ガイドライン 2025年度版」を発刊しました。このガイドラインは、日本栄養治療学会の協力の下、がん患者の栄養に関する重要な情報を集約し、患者やその家族が正確な栄養管理を行うための道しるべとなることを目指しています。

新しい時代の「ペイシェントアドボカシー」



最近では、「ペイシェントアドボカシー」という概念が広まり、患者の立場から医療の質を向上させることが重視されています。以降、患者の声は医療のあらゆる側面で重要視され、病院や学会が協力して改善策を模索しています。特に栄養に関しては、患者の体力や治療効果、生活の質に直結するため、その重要性は計り知れません。

ガイドラインでは、がん予防に役立つ栄養から、治療中の栄養治療に至るまで広範囲にわたって情報が提供されています。例えば、薬物療法や手術療法における栄養の役割について具体的に説明されており、患者がどのように治療をサポートできるかの指針が示されています。

プレスセミナーの開催



このガイドラインの発刊に際し、金原出版は「がん患者さんのための栄養治療」に関するプレスセミナーを2025年5月14日に厚生労働省会見室で開催しました。セミナーには、北里大学の比企直樹主任教授と、岡山済生会総合病院の犬飼道雄主任医長が登壇され、最新の栄養治療に関する知見を共有しました。

栄養治療の重要性



比企教授は、近年の研究に基づき、「どの栄養素を、どのくらい摂取するべきか」が明確になってきていることを指摘しました。特に、がん治療においては栄養治療が副作用を軽減する重要な役割を果たすとされています。また、患者が適切な栄養情報を得られるよう整理された情報を提供する必要性も強調されました。

患者の声を取り入れたガイドライン



岡山済生会の犬飼医長は、患者からのアンケート結果を紹介し、特に若年層の乳がんや血液がん患者の悩みが浮き彫りになったことを述べました。リハビリに関する悩みが多かったものの、口腔に関連する悩みが少なかったことが分かりました。薬物療法中の食欲不振や味覚障害を改善するための口腔ケアの重要性も説明され、ガイドラインではこれらの悩みをQ&A形式で解決策を示しています。

栄養と治療のバランス



さらに、治療中の体重管理の重要性も強調されました。がん治療と並行した栄養治療が、患者のQOLを向上させ、治療の成功率を高める手段として注目されています。ガイドラインでは、患者が自らの健康を維持するために「栄養、運動、社会参加」のバランスを取ることが強調されており、患者自身が医療者に相談しやすい環境づくりが重要です。

結び



金原出版では、この新しいガイドラインが多くの患者やその家族の役に立つことを願っています。そして、患者が自らの健康管理について考える一助として、この書籍が活用されていくことを期待しています。

お問い合わせ



一般からのお問い合わせ先は、金原出版株式会社「がん患者さんのための栄養治療ガイドライン」担当まで、電話03-3811-7184、または公式サイトこちらをご覧ください。


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会社情報

会社名
金原出版株式会社
住所
東京都文京区湯島2丁目31番14号
電話番号

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