不登校支援の新しいアプローチ
2024年8月3日、京都市にてオンラインフリースクール「シンガク」の初めてのオフ会が開催されました。このイベントには全国の小学4年生から中学3年生までの子どもたちとその家族が参加し、普段はオンラインで過ごしている彼らがリアルに顔を合わせ交流する貴重な機会となりました。
オフ会の実施背景
「シンガク」は2023年6月に本格的に稼働を始めたフリースクールで、専門のスタッフがオンライン授業を提供し、子ども同士はメタバース教室を通じてコミュニケーションをとっています。オンラインの利点は多いですが、参加者たちからは「一度、実際に友達と会ってみたい」という声が高まり、昨年春には非公式な集まりが行われました。その結果、オフ会の開催が決定され、夏休み期間中という親子にとって参加しやすい時期に公式に行われることになりました。
全国から集まった参加者たち
オフ会には親子合わせて約35名が参加し、参加者の大半は京都や近畿圏からでしたが、東京や福岡など全国の8つの都府県からも参加者が集まりました。特に多くのファミリーが夏休みの機会を利用して参加し、参加した子どもたちはリアルな場で友達と交流する喜びを感じていました。
楽しい交流の時間
イベントでは子どもたちはミニゲームや手作りの風鈴、ボードゲームなどで交流を深め、保護者同士もお話の場を持ちました。オフ会の中で、保護者たちは「シンガク」の卒業生からの体験談を聞くこともあり、子どもたちの変化について多くの意見が交わされる良い機会となりました。保護者の一人は「子どもがシンガクに出会ってから、友達ができて明るくなった」と語り、他の親たちも同様の思いを持っていたことがうかがえました。
不登校児童の現状
文部科学省の今年の調査によれば、日本には約30万人の不登校の小中学生がいるとされています。増加傾向にあるこの問題は、社会的な自立を目指す上で多くの課題を抱えています。「シンガク」では、その課題に向き合い、活動を推進し続けることで、不登校の子どもたちのサポートを強化しています。
「シンガク」に参加している生徒の声も印象的でした。「みんなと顔を合わせて遊べて本当に楽しかった」や「リアルで話すのが一番楽しかった」といった感想が寄せられ、参加者たちの表情は生き生きとしていました。
今後の展望
「シンガク」の代表である佐々木雄紀氏は「今回のオフ会は、リアルなつながりの重要性を再認識する良い機会でした。今後も全国でオフ会を開催し、子どもたちがより多くの経験を積めるようなプログラムを充実させていきたい」と意気込みを語りました。
不登校の解決に向けて、オンラインからリアルな世界へとつながる橋渡しの役割を果たす「シンガク」の挑戦は、今後ますます期待されるところです。
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