兵庫県が新たに始める復興支援プロジェクト「HYOGO.1 BOND」
2023年秋、兵庫県がスタートした「HYOGO.1 BOND(ひょうごポイントワンボンド)」プロジェクトは、昨年1月に発生した能登半島地震の被災地、石川県珠洲市への支援を目的にしています。この取り組みは、災害を経験した兵庫県が、新たな寄付の形式として策定したもので、事業者から集まる寄付金の0.1%を珠洲市に届ける仕組みを生み出しました。
「HYOGO.1 BOND」は、株式会社大津屋が代表企業として、兵庫県の「ひょうごHAQTSUプロジェクト」と連携しながら展開されます。2024年からは、兵庫県からの受託を受けて、より大規模な復興支援に繋がることが期待されています。このプロジェクトは、参加する返礼品提供事業者の協力を得て、昨年9月から活動を開始しました。
近年の自然災害に対する支援を重視する中、兵庫県は阪神・淡路大震災から培った経験を生かしています。この震災は、兵庫県にとって大きな痛みの象徴でもあり、その記憶を風化させないための活動が求められています。「HYOGO.1 BOND」という名称の由来には、兵庫県と被災地を結ぶ「絆(BOND)」の意味が込められています。兵庫県が実施するこの新しい寄付の仕組みは、参加する事業者が売上の0.1%を寄付する形で、持続可能な支援を目指しています。
また、珠洲市が選定された理由は、兵庫県が広域防災として彼の地に職員を派遣し、地域同士の交流が深まった背景があるからです。この相互扶助の精神が、今後のさらなる支援活動を推進する原動力となっています。
参加事業者はすでに50社以上にまで増加し、今も多くの企業がこのプロジェクトの意義に賛同しています。こうした支援の形を通じて、被災地へのエールを届ける活動が広がり、今後も寄付を通じたさらなる応援の拡大が期待されています。
実際、返礼品の一部が自然環境保護の目的として「緑の募金」にも使用されるなど、多様な用途で寄付金が活用されます。「緑の募金」とは、森林整備活動や環境保護につながる寄付金制度で、兵庫県の地域づくりを支える重要な要素となっています。
また、HYOGO.1 BONDに参加する事業者代表者の声も紹介されており、復興支援の重要性が語られています。多くの企業が一丸となって、被災地への思いを形にするために、このプロジェクトに貢献しています。特に、兵庫県の代表者は、「忘れない、寄り添い続ける」ことの重要性を再確認し、小さな行動の積み重ねが大きな絆を生むことを強調しています。
「HYOGO.1 BOND」の活動は、単なる一過性の支援に留まらず、持続可能な復興支援を目指した新たな試みとして、多くの期待が寄せられています。今後、この取り組みがどのような成果を生むのか、目が離せません。