GOKURIと資金調達
2020-03-24 09:55:38

高齢者の健康を支える新技術「GOKURI」とは?サイバーダインが資金調達を実施

高齢者の食事と健康を守る「GOKURI」



2023年10月、PLIMES株式会社は、サイバーダイン株式会社との業務提携を発表し、シードラウンドで1.5億円の資金調達を行いました。この資金は、彼らの主力製品である嚥下測定デバイス「GOKURI」の更なる開発や医療現場への導入を目指すものです。

「GOKURI」は、嚥下(飲み込み)の動作を測定し、食事の安全を見守るために開発されたデバイスです。筑波大学及び筑波大学附属病院の研究を基に、2010年からの取り組みにより、市場に登場しています。この装置は、頸部に装着して使用され、嚥下音や姿勢を人工知能によって解析します。こうした技術により、高齢者が「自分の口で食事をする楽しみ」を長く維持できるよう支援することを目的としています。

日本における食事関連の健康課題



誤嚥性肺炎は、高齢者の主要な死亡原因の一つとなっています。日本では毎年約4万人の人が、誤嚥による肺炎や窒息によって命を落としています。特に脳卒中の後遺症を抱える患者は、嚥下能力に問題を抱えることが多いとされています。つまり、食事を通じた死因は交通事故よりも多く、高齢者の健康維持において「口から食べる」ことがいかに重要かを示しています。

医療現場では、この問題に対する解決策が待たれています。手術や薬物治療がある他の疾患とは異なり、誤嚥性肺炎や嚥下障害に対しては、経験の豊富な医療従事者のケアに依存してきました。このような状況での定量的な嚥下能力の指標を提供するのが「GOKURI」の役割となります。

資金調達の目的



PLIMESは、この資金を活用して「GOKURI」の医療用途への拡大を図ります。具体的には、嚥下機能の測定やモニタリングのための医療機器の研究開発を進め、さらに国内外での事業展開を加速させるための人材を募集します。これにより、より多くの高齢者に対して安全な食事環境を提供することが目指されています。

サイバーダインの支援



サイバーダインの山海嘉之社長は、「誤嚥性肺炎が高齢者にとって最も危険な病気であることを認識しており、GOKURIは新たな希望となる」と述べ、相互協力によって社会課題の一つを解決することに期待を寄せています。

PLIMESの沿革と今後の展開



PLIMESは、2018年に筑波大学の研究成果を基に設立されたスタートアップ企業です。これまでにも様々な支援プログラムやコンペティションでの受賞歴があります。今後は、マーケティングやサービス開発の面でも進展を図り、病院や介護現場において使いやすい技術へと進化させていく考えです。

GOKURIの開発によって、嚥下に困難を抱える高齢者が自分の意思で食事ができる選択肢を増やし、快適な生活が送れる社会の実現を目指します。興味のある方には、PLIMESへのジョインを検討していただきたいと思います。興味がある方は、公式サイトから応募や問い合わせが可能です。

PLIMESのビジョン



PLIMESの企業理念は、「全ての人が自由に生きる力を」。社会の課題に対する解決策を提供し、人々に寄り添ったサービスを創造することを目指しています。科学技術による革新が、個々の自由である食事の楽しみを支えることに繋がるよう、今後も努力を続ける企業です。

会社情報

会社名
PLIMES株式会社
住所
茨城県つくば市天王台1−1−1産学リエゾン共同研究センター棟201
電話番号
029-853-5818

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。