糖尿病治療に関する新たな洞察
株式会社カケハシは、国際医療福祉大学と共同で行った研究成果をアジア糖尿病学会誌に掲載しました。この研究は、糖尿病患者におけるスルホニル尿素薬の処方パターンを解析したもので、特に高齢者への影響が注目されています。
研究の背景
カケハシが提供するクラウド型の電子薬歴・服薬指導システム「Musubi」には、多くの実臨床データが集積されています。これを活用して、スルホニル尿素薬の適正使用を促進し、高齢者の糖尿病管理の質を向上させることが目的です。2023年の高齢者糖尿病診療ガイドラインでは、スルホニル尿素薬の使用に慎重を期すべきとされています。特に「グリクラジド」「グリメピリド」については、使用量が明確に制限されているため注意が必要です。
主要な成果
本研究では、2022年11月から2023年10月の期間に国内でスルホニル尿素薬を処方された20歳以上の2型糖尿病患者を対象にしました。調査した内容には、処方された薬剤の種類や投与量、併用薬剤が含まれます。結果として、高齢患者において「グリメピリド」の過剰処方や、本来は避けるべきとされる「グリベンクラミド」の使用が確認されました。このような結果は、高齢者糖尿病医療の現状における課題を浮き彫りにし、薬剤の適正使用を呼びかける重要性を再認識させるものです。
研究の意義
糖尿病治療において、個々の患者に最適な薬剤を選択することは非常に重要です。本研究の成果は、医療現場における実際の処方実態を明らかにし、今後の糖尿病治療における指針としての役割を持つことが期待されます。カケハシは、今後もユーザー薬局と協力し、実臨床における薬剤の使用状況を把握し、適正使用の推進に努めていく方針です。
Musubiの紹介
「Musubi」は、薬剤師と患者のコミュニケーションを円滑にするための業務支援サービスです。このシステムを導入することで、薬剤師は患者に対してより充実した服薬指導を行うことが可能になります。また、患者の健康状態や生活習慣に応じたアドバイスも展開でき、より個別のニーズに対応した医療が提供されています。
会社概要と今後の目標
株式会社カケハシは、日本の医療システムを再構築することを目指すヘルステック企業です。テクノロジーを駆使して、患者にとって質の高い医療を提供し、医療現場の持続可能性を確保することを目指しています。全国の薬局で展開されている「Musubi」を通じて、より良い医療の実現に向け、今後も取り組みを続けていきます。
詳しい情報は、
カケハシの公式サイトをご覧ください。