第10回クリニカルバイオバンク学会シンポジウム
2025年7月4日(金)から5日(土)、慶應義塾大学日吉キャンパスにて第10回クリニカルバイオバンク学会シンポジウムが開催されます。このシンポジウムのテーマは「ゲノム医療の新たなフェーズにおけるバイオバンクの意義を考える」であり、今後の医療におけるバイオバンクの役割を深く考察する場となります。
開催概要
- - 名称: 第10回クリニカルバイオバンク学会シンポジウム
- - 日時: 2025年7月4日(金)〜2025年7月5日(土)
- - 会場: 慶應義塾大学日吉キャンパス協生館・藤原洋記念ホール
- - 大会長: 西原 広史(慶應義塾大学医学部教授)
ランチョンセミナーの詳細
特に注目すべきは、株式会社CyberomiXによるランチョンセミナーです。司会はCyberomiXの渡邊亮氏が務め、専門家である中村康平先生(慶應義塾大学医学部がんゲノム医療センター)を迎えます。
このセミナーは7月5日(土)12:40から13:30に行われ、テーマは「空間トランスクリプトーム解析が解き明かす卵巣扁平上皮癌の進化」となっています。
卵巣扁平上皮癌に迫る研究
卵巣扁平上皮癌は稀少な状態から悪性腫瘍へと悪化する可能性があり、その進化過程の解明には非常に大きな意義があります。本研究では、HPV 51型に感染した症例の一細胞レベルでの遺伝子発現情報を用いた空間トランスクリプトーム解析が行われる予定です。
この研究では、CIN相当部位からCIS、Microinvasive、Invasive部位までの相互関係を明らかにすることを目指しています。
研究の意義
これまで明確にされていなかった時空間的な発癌プロセスの解析が進むことで、医療の現場で新たな治療法が模索される可能性があります。研究チームは、HPV51特異配列プローブのシグナルがCIN〜Microinvasive領域で強く、Invasive領域では減少していることを発見しました。この発見は、初期病変の進行過程がウイルスによる転写シグナルの変化と密接に関連していることを示唆しています。
未来の医療に期待を寄せて
今回のシンポジウムでは、最先端の研究や技術が紹介され、多くの医療関係者や研究者が集まることが予想されます。新たな知見が医療の現場でどのように活用されていくのか、その展望が楽しみです。
皆さまのご来場をお待ちしております!