動物用医薬品物流サービスを九州地域に新たに展開
株式会社富士ロジテックホールディングスが、動物用医薬品の物流サービスを九州地区に拡大します。これにより、畜産業が盛んなこの地域での製品取り扱いが可能になり、顧客にとっての利便性が向上します。特に、九州地域では農業と畜産が主要な産業であり、動物用医薬品の需要が高まる中、即時対応が求められています。
中京地区での実績を活かしたサービス展開
同社は、中京地区で動物用医薬品の物流ネットワークを確立しており、原材料の検品から梱包、出荷判定に至る一連のプロセスを自社倉庫内で一元化したBPOサービスを提供しています。九州地方でもこのシステムを展開することで、顧客は製品の供給において一層効率的な運営が可能となります。
顧客ニーズに合わせた効率的な物流支援
あらたに九州で提供が開始されるこのサービスでは、消費地近くでの動物用医薬品取り扱いが実現し、荷主や製品ユーザーの配置に応じたサプライチェーンの最適化を支援します。また、同社は物流企業とのパートナーシップを強化し、全国規模でサービスを展開する方針を示しています。
将来の展望と新たなサービスの計画
富士ロジテックホールディングスは、動物用医薬品専用の物流サービス網の拡充を目指しており、今後は、専用配送便の導入も視野に入れています。国内における同社の動物用医薬品分野の物流シェアは17%から18%程であり、2030年を目標に50%のシェア獲得を狙います。これにより、顧客が求める効率的な運営がさらに進むと期待されています。
2024年問題への対応策
また、近年の「2024年問題」に伴う物流の効率化のニーズにも応じて、同社では一連の物流作業をアウトソーシングする方法が増えています。これにより、輸送コストの削減や生産性の向上が見込まれています。さらに、福岡ロジスティクスセンターでの取り扱いと連携し、より多面的な視点からサプライチェーンを最適化します。
九州の畜産とペット市場の動向
九州地域の畜産産出額は年々増加しており、2022年には8,978億円に達しています。動物用医薬品市場は約800億円から900億円の規模であり、畜産用の需要が高いことが特徴です。また、コロナ禍によりペット市場も成長しており、ペット関連の消費が増加しています。これらの市場動向を踏まえ、富士ロジテックは地域に根ざしたサービスをさらに発展させていく考えです。
会社概要
富士ロジテックホールディングスは、1918年に設立された物流業の総合企業で、全国的なネットワークを有しています。顧客のニーズに合わせた最適な物流システムの提案を行っており、動物用医薬品だけでなく、多岐にわたる分野での物流サービスを展開しています。今後も地域に根ざしたサービスを展開し、業界の発展に寄与していくとしています。
このような取り組みにより、動物用医薬品物流がより効率的かつ迅速になることが期待されており、今後の展開に注目が集まります。