TOPPANが次世代半導体技術開発の最前線に参画
日本の大手印刷会社であるTOPPAN(凸版印刷)は、次世代半導体パッケージ技術の開発を目的としたコンソーシアム「US-JOINT」に参画することを発表しました。これは、急速に拡大する生成AIや自動運転ニーズを背景に、多様化する半導体パッケージの課題を解決することを目指しています。
背景と狙い
近年、生成AIや自動運転市場の成長により、次世代半導体の需要が急増しています。その中で、2.5Dや3Dパッケージといった高度な半導体パッケージ技術の重要性が増してきました。これに伴い、使用される材料も多様化し、複雑な設計に対応できる能力が求められています。
米国を中心に、大手ファブレス半導体メーカーやテック企業が自社の半導体設計・開発を進め、顧客ニーズに対応するための迅速な共創体制も求められています。そんな中、レゾナックが主導する「US-JOINT」は、日米の主要な材料・装置メーカーが参加する共創プラットフォームとして注目されています。
「US-JOINT」の目指すもの
「US-JOINT」では、米国シリコンバレーを拠点に、参加企業が協力して、半導体パッケージング技術の開発を進める予定です。TOPPANの参加により、圧倒的な技術開発力が活かされ、最新の半導体パッケージング技術が促進されることでしょう。これにより、顧客のニーズに応じた先端技術の課題解決が図られ、新たなビジネスチャンスが生まれることが期待されます。
今後の展開
「US-JOINT」は2025年の活動開始を目標に、2024年からクリーンルームや製造設備の準備を進める予定です。試作ラインでは、チップ実装、インターポーザー、パッケージ基板などを対象とした最先端後工程の研究開発が進む見込みです。
特に、TOPPANはFC-BGA基板や次世代半導体パッケージに必要な部材の供給を行い、リアルタイムで顧客のニーズを捉える戦略を取ります。後工程材料やプロセス技術の研究開発を加速させることで、業界内での競争力を維持・強化することを狙っています。
まとめ
今回の「US-JOINT」への参画により、TOPPANは半導体パッケージ基板事業の強化とともに、革新的な技術開発を通じて、新たなビジネスの機会を創出していくことでしょう。急速に進化するテクノロジーの中で、他企業と連携しながらさらなる成長を目指します。