ストラタシスが新たな3DプリンタJ850を発表
ストラタシスは、デザイナーやエンジニアのために設計された新しい3DプリンタJ850を発表し、優れたデザイン性を実現する革新をもたらしました。この最新モデルは、従来のJシリーズと比較して、プリンティング速度を2倍に引き上げる新しい「Super High Speed Mode(超高速モード)」を搭載しており、コンセプトモデルの製作が一層迅速に行えます。この機能により、デザイナーやエンジニアはより多くの時間をパーツの改善に充てることが可能になり、製品開発のスピードが大幅に向上します。
J850は、大型の構造体に対応し、7種類の材料を使用したプリンティングが可能です。これにより、色や透明性、柔軟性を組み合わせることで、デザイナーの想像力を最大限に引き出すことができます。さらに、ストラタシスは2種類の新しいPolyJet材料も同時に発表しました。
VeroUltraClear™とDraftGrey™
新たに導入された「VeroUltraClear™」は、非常に高い透明度を持ち、まるでガラスのような仕上がりのモデルを作成することができます。この特性によって、デザイナーは内部構造の可視化や、透明素材のデザイン検証を行うためのコンセプトモデルを容易に視覚化できます。
もう一つの新材料「DraftGrey™」は、デザイン工程の初期段階における迅速かつ低コストでの反復作業に最適です。これにより、コストを抑えつつスピーディな試作が実現します。
利便性向上のための技術
Padwa Designの創業者、アレックス・パドワ氏は、「ストラタシスのPolyJet技術は、デザイナーに無限の可能性を提供します。このソリューションにより、デザインプロセス全体を通じて新たな技術の追加や切り替えが不要になります」と述べており、J850の設計思想を強調しています。
ストラタシスのPolyJetビジネスユニットの副社長、シャミール・ショハム氏は、J850が家庭向け製品や自動車デザイン、教育分野におけるデザインプロセス全体のニーズに対応するために開発されたことを説明しています。また、デザインプロセスには、単色の物理モデルを使った幾何学的評価と画面上での視覚的検討という二つの異なる流れがあるとし、J850がその二つを統一したフルカラー・マルチマテリアルのモデルによって、意思決定の質を向上させ、迅速化を可能にすることを明言しました。
J850はPANTONE Validated™カラーに対応しており、デザインプロセス各ステージでの信頼性を維持し、現実的な意思決定をサポートします。また、GrabCAD Print™ソフトウェアと完全に統合されており、ユーザーが任意のプロフェッショナルCADフォーマットから直接3Dプリントを行うことが可能です。これにより、STLファイル変換にまつわる時間や複雑な手間を軽減することができます。
ストラタシスは、既存のJ750ユーザーに対してスムーズなアップグレードパスを提供する計画もあり、新しいJ850への移行が円滑に行われることを目指しています。J850の詳細情報は、公式ウェブサイトで確認できます(
J850のウェブサイト)。
ストラタシスについて
ストラタシスは、3Dプリンティングとアディティブ・マニュファクチャリング技術において、世界的なリーダーとしての地位を確立しています。30年以上にわたり、同社は製品開発の迅速化、コスト削減、製品品質向上をサポートしてきました。ストラタシスの製品は、航空宇宙、車載、ヘルスケアなど多岐にわたる産業で利用されており、その技術はプロトタイプや生産部品の製造に活用されています。ストラタシス・ジャパンは、日本市場において3Dプリンタおよび関連サービスを提供しています。