熊本大学とベンチャー企業CASTが新たな協定を締結し未来を切り開く
熊本大学と株式会社CASTが新しい未来を描く
熊本県にある熊本大学が、大学発のベンチャー企業である株式会社CASTとの間で、重要なクロスアポイントメント制度の締結を発表しました。この協定は、技術や研究の連携を強化し、特に耐熱性とフレキシブル性を兼ね備えた圧電センサーの社会実装を目指しています。これは、大学と企業が協力し、地域や業界に貢献するための重要な一歩といえるでしょう。
この制度に則り、熊本大学からリサーチ・アドミニストレーター(URA)がCASTに派遣されることが決まりました。派遣されるURAは、CASTの初期のビジョンや研究プロジェクトの知的財産獲得をサポートしてきた実績があるため、今後もその知識と経験を活かして、双方の成長を促進することが期待されています。
熊本大学とCAST - 大学発ベンチャーの支援体制
熊本大学は、2018年に大学発のベンチャー企業に関する認定制度を制定し、以来さまざまな取り組みを行ってきました。2019年4月には、企業の代表取締役社長への就任に関する基準を策定し、大学の研究成果を活用した起業を後押ししています。このような背景のもと、CASTは2019年に設立された熊本大学認定ベンチャーで、同大学の研究成果を基にして新しいセンサー技術の開発を進めています。
CASTの代表取締役は、熊本大学の中妻啓助教。彼は、ゾルゲル複合体圧電デバイス技術を用いた製品やサービスの研究開発に取り組んでおり、耐熱性やフレキシブル性を持つセンサー技術を市場に送り出すことを目指しています。これにより、工場内の高温配管や設備の稼働中モニタリングが可能となり、安全性や効率の向上に貢献することを目指しています。
知財戦略の確立と市場開発の加速
CASTは今回、URAの派遣を受け入れることで、より一層の知財戦略を立て、技術営業体制を拡充する方針です。このプロセスを通じて、「あらゆる場所にセンサーを」という企業ビジョンの実現に向けて、耐熱・フレキシブルセンサー事業の市場開発を進める考えです。
さらに、クロスアポイントメント制度のメリットを最大限に活用することで、研究や教育に関わる人材の技術力向上や新たなビジネスアイデアの創出の機会を提供できるでしょう。これにより、CASTの成長がさらに加速することが期待されています。
CASTの概要と今後の展望
株式会社CASTは、熊本県熊本市に位置する大学発のベンチャーとして、センサーや周辺機器、ソフトウェアの研究・開発・製造・販売を行っています。設立から5年を迎え、資本金は1,999万円、社長は中妻啓助教です。
今後、熊本大学とCASTの協力体制が進むことで、地域経済の活性化や新しい技術の社会実装が進み、さらには他の大学や研究機関との連携のモデルケースとなることも期待できるでしょう。大学と企業の連携が今後のイノベーションを生む原動力となることを願っています。
会社情報
- 会社名
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株式会社CAST
- 住所
- 熊本県熊本市中央区渡鹿5-7-6
- 電話番号
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