早稲田大学とエムケイドットエックスが自動運転の共同研究を開始
エムケイドットエックス株式会社(MK.X)は、2025年5月15日に早稲田大学と共同で自動運転分野の研究契約を締結したことを発表しました。この共同研究は、小野田弘士教授と劉江教授を中心に、「自動運転システムの社会実装」や「ネットワーク協調型自動運転」に関するテーマで進められます。
背景
日本は少子高齢化や人口減少の影響を受け、特に公共交通機関や物流での人手不足が深刻な問題となっています。こうした課題を解決するために、自動化された配送ロボットや自動運転バスといった次世代モビリティが期待されています。MK.Xは、シンガポール政府との連携により自動運転の公共バスプロジェクトを推進しており、これを基に日本における地域特性に適したソリューションを開発する意向です。
MK.Xのビジョン
MK.Xは、「世界最高水準のEVおよび自動運転技術を日本に導入し、グリーントランスフォーメーション(GX)とデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に寄与する」というビジョンを掲げています。CTOの沈は、各地域に適したソリューションを提供するプラットフォームとしての企業の役割を強調し、早稲田大学との連携によって、日本に特化した技術の実現を目指す意気込みを示しています。さらに、すでに複数の地方自治体との協定を結び、自動運転技術の社会実装を進めていると述べています。
早稲田大学がMK.Xを選んだ理由
早稲田大学は、スマートシティや次世代モビリティに関する研究を進める中で、実証データや社会実装のノウハウを持つMK.Xをパートナーに選びました。小野田教授は、日本における自動運転技術のニーズが高まる中、MK.Xがもたらす先端技術を基に地域特性を考慮した研究開発を進め、持続可能な社会の実現に尽力することを表明しています。
研究内容と目指す姿
この共同研究では、以下の3つの柱を設定し地域交通や物流の改善を図ります。
1. 自動運転バスによる地域交通の改善
2. 自動配送ロボットによる物流の効率化
3. ネットワーク協調型自動運転におけるセンシング技術の活用
データと経験を溜め込んだ両者が協力することで、持続可能なスマートシティの実現を目指します。小野田教授は、地域社会に根ざした交通・物流の課題解決が期待されると述べています。
今後の展望
MK.Xは今後、産官学の連携を通じて研究成果の社会実装を加速させる意向を示しています。この共同研究を通じて、自動運転技術を用いた未来のスマートシティの実現が進められることでしょう。
早稲田大学 理工学術院小野田弘士教授
小野田教授は、環境配慮設計やスマートコミュニティ、次世代モビリティなどの研究を行っており、実社会に根ざしたプロジェクトに積極的に関与しています。特に、地域エネルギー分野における彼の知見は、産官学の連携を牽引するものとして注目されています。
早稲田大学国際理工学センター劉江教授
劉教授は、無線通信やセンシング技術の専門家であり、先端技術の研究に取り組んでいます。ネットワーク協調型自動運転や自動運転分野の研究で影響力を持つ彼の存在が、今回の共同研究にヒントを与えることが期待されています。
エムケイドットエックス株式会社について
MK.Xは、ラグジュアリーなEV車を利用したカーシェアリングサービス「ミモシェア」を運営しています。カーボンニュートラルに配慮した自動車を展開し、より自由で快適な移動の未来を提供しています。