ケニアの母子支援
2017-02-22 15:00:13

母子保健の向上を目指すケニアの新しい診療所の活動

ケニアでは、母子保健の問題が深刻です。妊婦の死亡率は10万人当たり400人と非常に高く、特に注目すべきは5歳未満の子供が1,000人当たり71人も命を落としているという現実です。これは日本の数値が6人、世界平均が210人であることと比較すると、いかに深刻な状況かが理解できます。このような背景の中、「Mother to Mother SHIONOGI Project」がスタートし、ナロク県イララマタク地域に新しい診療所が建設されました。

プロジェクトの目的は、母子保健を改善することです。この地域では、保健施設での出産率がわずか9.4%に留まり、ケニア全国の平均62%と大きな乖離があります。そのため、診療所ではボランティアや地域保健員への教育が開始され、多くの母親や子供たちに安全で質の高い医療を提供することが目指されています。

新しい診療所が稼働した以来、ワールド・ビジョン・ケニアのDr. マーガレットは、患者数が昨年の同時期と比べて約1.8倍に増加したことを報告しています。これは家族にとって大きな希望であり、地域が医療サービスをよりスマートに活用できるとともに、何よりも命が救われることにつながります。

また、ワールド・ビジョン・ジャパンの片山事務局長も、プロジェクトの開始以降、直接的な成果だけでなく、周辺地域への効果や地域行政機関との連携が強化されている点について言及しました。このような取り組みにより、地域内外の多くのパートナーが巻き込まれ、さらなる母子の健康改善が期待されています。

プロジェクトの背景には、塩野義製薬の中期経営計画「Shionogi Growth Strategy 2020」(SGS2020)があります。この計画は、創薬型製薬企業として社会と共に成長し続けることを掲げており、医療アクセスの改善に対してさまざまな観点からの取り組みが強調されています。「Mother to Mother」プロジェクトは、その一環として位置付けられています。

支援内容には新しい医療施設の建設や、基本医療の提供、現地の保健省との連携が含まれ、医療従事者への教育、地域住民への啓発活動などによって、地域の保健システムの強化を図ることが目指されています。このような計画には、日本からの寄付金2000万円が活用され、2015年度から2018年度までの3年間にわたって継続されました。

このプロジェクトがもたらす影響は、単に医療サービスの向上にとどまらず、地域住民の健康を改善し、未来の世代の命を守ることにもつながります。国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンは、貧困や自然災害などの影響を受ける子供たちのために活動する団体であり、その活動が地域社会にどのように寄与するのか、今後の進展が期待されます。

会社情報

会社名
塩野義製薬株式会社
住所
大阪府大阪市中央区道修町3丁目1番8号
電話番号

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