中古マンション市場の異常な高騰
2025年、日本の不動産市場において特に注目されるのが東京都心部の中古マンションです。ここでは、坪単価が1,000万円を超える「超高額住戸」が急増しており、専門の不動産マーケティング会社株式会社マーキュリーによる最新の調査結果から、そのトレンドを明らかにします。
坪単価1,000万円以上の住戸、810戸に迫る
2025年に流通した中古マンションの調査結果に基づくと、坪単価1,000万円以上の住戸は22の行政区で810戸もありました。特に供給が多かったのは港区で385戸、続いて中央区93戸、渋谷区81戸、千代田区75戸、新宿区54戸です。つまり、東京都心部のマンション市場は実に活発な状況にあります。
さらに、高級築マンション市場では坪単価が2,000万円、3,000万円を超える物件も増えており、特に坪単価2,000万円で30㎡の住戸は価格が1億8,000万円にも達する、という現実が確認されています。
タワーマンションが圧倒的に目立つ
超高額住戸の中で特筆すべきは、ほとんどがタワーマンションである点です。流通時に最も高かった物件のランキング上位にはタワーマンションが数多く名を連ねています。特に、上位10物件の中でタワーマンションでないものは、わずか「三田ガーデンヒルズ」と「パークマンション三田綱町ザフォレスト」の2物件だけでした。これにより、都心のタワーマンション相場が非常に高騰していることが顕著に示されます。
10億円超の住戸が半数の物件に
興味深い点は、取引時の最高流通坪単価が10億円を超える住戸が、ランキング上位30物件中で14物件を占めていることです。この現象は1995年以降に分譲された新築マンションの中で10億円以上が27物件と限られている中で考えると、注目すべき事実です。かつて高価格なペントハウスでしか実現できなかった価格帯が、普通の住戸にも波及しているという状況が浮き彫りになっています。
価格上昇と需要の関係
このような価格高騰の一因として、タワーマンションにみられる高い共用設備の充実や、免震制震といったハード面の価値の高さが挙げられます。また、アパートの循環が一般的なマンションよりも高いため、海外の富裕層、セカンドハウス、投資需要といった多様なニーズを受け入れることができ、価格が高止まりしていることも大いに関係しています。市場の動向として、こうしたタワーマンションの価格が上昇すると、その影響は隣接する地区にも広がるため、今後も市場は上昇を続ける可能性が高いと予想されます。
まとめ
私たちは不動産ビッグデータを基に今後の市場予測を立てていますが、この調査結果からも分かる通り、東京都心部のマンション市場は今後も高値維持やさらなる上昇が期待される状況です。私たち株式会社マーキュリーは、これからも新たな情報やデータを基に、不動産界の変化を敏感に捉え、顧客に最良の選択肢を提供し続ける所存です。