日本のSTEM人材、経営層への信頼度で世界一を獲得!
日本のSTEM人材、経営層への信頼度で世界一を獲得!
科学、テクノロジー、エンジニアリング、数学(STEM)分野に特化した国際的な人材紹介会社のSThreeによる調査が発表され、日本のSTEM人材が経営層への信頼度で主要国の中で最も高いことが分かりました。この調査は、世界で5カ国にわたる2,500人以上のSTEM人材を対象に行われ、日本の雇用主がどのように評価されているかを明らかにしています。
調査結果によると、日本のSTEM人材の47%が、自社の経営陣が長期的な意思決定において適切な判断を下していると信じています。この信頼度は、他国と比べても圧倒的に高く、特に日本の職場文化に対するポジティブな評価が示されています。また、オープンなコミュニケーションとウェルビーイングに対する取り組みが重視されていることもポイントです。
業界別の信頼度
調査では、STEM人材の属性に応じてライフサイエンス、IT・テクノロジー、エンジニアリングの3部門に分類されました。中でもIT・テクノロジー部門では、41%が経営層から事業戦略についての情報共有が行われていると答えており、エンジニアリング部門の38%、ライフサイエンス部門の33%を上回る結果となりました。これは、業界によってコミュニケーションの透明性に違いがあることを示しています。
上司に対して率直な意見を述べることについて、日本のSTEM人材の49%が抵抗がないと回答しており、他国と比較しても非常に高い割合です。大きな問題が発生した際には、早期に上司が知らせてくれると感じている人の割合も40%でした。これは日本の職場における透明性の高さを示唆しています。また、ドイツが41%と続く結果からも、特に日本の職場文化の良好さが浮き彫りになります。
職場環境と幸福感
この調査からは、日本の職場環境に対する意識の高さが伺えます。日本のIT・テクノロジー人材の61%が、自身の職場が快適で、自分の価値が認識されていると回答しました。この数字はライフサイエンスやエンジニアリング分野の39%と比べても顕著に高いものであり、各業界における幸福感の違いが浮き彫りになっています。
また、経営層や職場文化に対する肯定的な意見を持つ従業員の76%が、自らの仕事において期待以上の成果を上げたいと考えていることが明らかになりました。対照的に否定的な意見を持つ従業員のうち、期待以上の成果を上げたいと思う人はわずか2%に留まっています。
今後の展望
日本における労働人口の減少は深刻な課題であり、特にSTEM分野での人材獲得競争が激化しています。調査結果からも、日本のSTEM人材が自身の働く環境に対して高い信頼を持っていることが、企業における離職率の低減や高いモチベーションの維持に寄与する可能性が示唆されています。
SThree Japanの代表取締役クリストファー・ライリー氏は、自社の独自の立場を生かし、STEM分野における採用動向や従業員の意識の変化を監視し続けることが重要だと述べています。この調査結果は、国際的に見ると、日本においてSTEM分野でのキャリアを考えている人々への励みになることを期待しています。
今後の日本のSTEM分野の成長において、職場文化の改善や企業内のコミュニケーションの透明性が重要なポイントとなるでしょう。業界が直面する課題に対しても、この信頼と透明性が解決の糸口になればと思います。
会社情報
- 会社名
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SThree株式会社
- 住所
- 東京都中央区銀座4-12-15歌舞伎座タワー9階
- 電話番号
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